舎人公園芋煮会2018春・オーソドックスとアブノーマルのつまみ食い

里芋チャレンジ

「そういえばおかでんさん、目隠しを持ってきてくれ、って仰ってましたけどどうするんです?」

芋煮をある程度食べて「やることはやった」感が一同を包み込んでいた頃、おーまさんがこう切り出した。

そうだった、おーまさんには目隠しを持ってきてほしい、とお願いをしていたのだった。

この野外炊事部の半月前に開催された「のっとれ!松代城2018」では、前日に泊まった宿で「(スナックでおなじみの)カールと、その類似品2種類とを目隠しした状態で食べ比べ、どれがカールなのかを当てる」という遊びをやった。普段は物静かなおーまさんによる発案だったので、一同は驚いたし、そして案外「目隠しをして食べると、何がなんだかわからない」という自分の味覚のいい加減さにも驚いた。

そんな楽しい思い出があったので、今回も目隠しを持ってきてもらったのだった。

「・・・とは言ったものの、さて、どうしようかな」

お願いしておきながら、全くアイディアがなかった。

「やぎ肉と牛肉の食べ比べ、だったらすぐにばれるしなぁ」
「だったら、冷凍里芋と普通の里芋の食べ比べがいいんじゃないですか」
「ほう!?」

それは面白い提案だ。

先ほど、僕らは「芋煮に投入する里芋の半分を冷凍品にする」決断に対して、若干の後ろめたさを感じていた。「なんだ、手抜きじゃないか」と。でも、実際に味の違いってどうなんだろう?食べてわかるものなのだろうか。

さっきまで全く冷凍かどうかなんて意識しないで鍋をつついていたけど、目隠しをして味覚に意識を集中させたらどうなのだろう?

試食中

まず、僕が先陣を切って目隠しをして食べてみた。

冷凍品は機械で皮が剥かれていて表面が綺麗だけど、我々が剥いた生のものは表面の形が整っていない。目で見れば、どっちがどっちかはすぐにわかるものだ。

それをおーまさんは、スプーンで一口大に小さく刻み、口の中に運び込む。

なるほど、食べ比べてみると食感が結構違う気がする。片方は、シャッキリとしている。もう片方は、若干煮崩れた感じがする。

おそらく、冷凍の方は凍らせたせいで里芋の繊維が崩れているはずだ。フレッシュな食感があった方が、生のものだと思う。もう、食べた瞬間にわかったわ。

「ブブー」

えっ、逆?まじで?

愕然とする。これは100%正解だと思ったのに。

その後、全員が里芋チャレンジをしたが、これが本当に見事なまでにみんな外しまくる。1/2の確率で当たる、というのに全然あたらない。結局、6人全員がやって、全員冷凍と生を逆に捉えていた。

こんなことって、あるものなのだな。

冷凍技術恐るべし。下手な生の芋よりも、食感がいいし、むしろ美味い気がする。いや、この「食感がいい」というのは、むしろ加工の賜物で、実はわざとらしいのかもしれない。今の人間が、加工食品に飼い慣らされてしまった結果だろうか?

パプリカをあぶる

パプリカを焼くのを忘れていた。

今更だけど、焼くことにした。鉄板で今更焼くのも遅きに失した感があるので、網焼きにして表面を真っ黒に焦がすことにする。

クラフトビール

だんだん、食べるペースが落ちてまったりしてきた。

これまで、野外炊事部では「この中で一番の若手」としておーまさんがいじられる展開が定番だった。「もっといっぱい食べないと大きくなれないぞ」などと言いつつ、おーまさんのお皿にたくさん盛る。僕とおーまさんとは、わずか数ヶ月しか差がないのに。

一方、今回はとんばらさんという「30代の若手」がいるし、とんばら彼女さんというさらに若手がいる。

さて、この二人にいつもの定番として、「かわいがり」をして良いのかどうか。ちょっと距離感をつかみかねていたところ、彼ら二人は率先して「食べます」と杯を重ねていった。素晴らしい。とんばら彼女さんなんて、パンを食べておきながらの芋煮。

「これは負けてられん」と老害おかでんも発奮して食べる。老いも若きも、大鍋に向かって等しく食べ進める会となった。

一方、もぐさんがバーベキュー場売店でクラフトビール4種類飲み比べを買ってきた。やあ、見栄えがいいなやっぱり。

クラフトビールテイスティング中

せっかくだから、これも目隠しして銘柄当てをやってみよう!ということになった。

もぐさんに飲み比べてもらったけど、これは全問正解した。さすがに飲み比べセットなだけあって、それぞれ味に特徴があるビールだからだ。ここで外すわけにはいかなかっただろうから、もぐさんはほっと一安心。

里芋の仇をクラフトビールで返す。

パプリカが焼ける

パプリカが焼けたので、丁寧に黒焦げとなった皮を剥いてから食べる。

多分、目隠しをしてこれを食べたら、「ナス?」と思ったに違いない。そんな、みずみずしい味。

うつらうつらするもぐさん

もぐさんがうつらうつらとし始めた。

こういう時間の過ごし方も良いものだ。外で、おひさまを浴びながら、ダラダラと過ごす。

「バーベキューだ!ウヒョー!」とテンションMAXで、ドタバタ騒がしくやるだけが野外炊事の楽しみではない、ということで。

あー、こういう発想が、「じじくさい」のかもしれない。昔だったら、まさにテンションMAXで右往左往していたはずだ。時代は流れる。地球が回り続ける限り、思考も価値観も変わっていく。

うどん3玉投入

さて、完全にまったりしてしまう前に、鍋にシメのうどんを投入だ。

よく考えると、おかしな話だ。

「シメ」だって。

普通、「シメ」って、酒を飲んでいる間は軽いつまみ類しか食べていないので小腹が空くから、最後に炭水化物を食べておなかを落ち着かせる、という趣旨だ。でも僕ら、既に満腹なんですけど。そもそも、そんなに酒を飲んでいないし。

あっ、とんばらさんたちは赤ワインを飲んでいたな。やっぱり若いって素晴らしい。

「この後、夜に別の宴会の予定が入っているんですよ」

ととんばらさんは恐るべきことを言う。まじか。大丈夫だろうか、ここで腹一杯になるまで食べても。しかも、ワインとか飲んでるし。

「そこで鳥を食べるので、今日は牛豚鳥全部制覇です」

と静かに微笑んでいる。この男、余裕だ。あなどれん。

カレーうどん作成中

鍋のシメにうどん。普通は、麺を入れて煮込んだらそのまま食べる。当たり前だ、既につゆには味がついている。水炊きじゃないんだから。

でも、何故か我々野外炊事部では、さらにそこにカレー粉を入れるというのが定番になっている。最後、味の変化があったほうがいいよね、くらいの感覚で過去何度かやっているうちに定着している。

で、よこさんがカレー粉を慎重に投入していく。

そりゃそうだ、もともと味がついているつゆにカレー粉を入れるのだから、入れすぎると濃くなるし塩っ辛くなる。・・・ってああ!

「いいっすよね?もう中途半端に残ってもしょうがないですし」

と言いながらよこさんはカレー粉の袋を真っ逆さまにし、全部入れちゃった。途中までの「慎重に量を見極めつつ投入する」ポーズは何だったんだ、という有様。

カレーうどん(かなり味濃いめ)

ただでさえ、煮詰まってエキス凝縮の芋煮のつゆに、カレー粉が一袋。しかも、6名の参加者に対してうどん3玉。一人あたり0.5玉換算。満腹の時に食べるものじゃない。

でも、「いいぞやっちまえ」感、というかやけくそな感じが心地よい。

「残さず食べよう」とお互いを励ましあいながら、気がついたら汁まで残さずに全部食べきってしまった。

(つづく)

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