うどん生地をスタッフに渡して、番号札を受け取る。生からうどんをゆでるので、それなりに時間がかかるのでここでしばしお休み。
うどんをゆでる方も大変だ、それぞれ参加者が思いいれを持って踏みしめたうどんだ。取り違いがあってはいけないし、ましてや同じ鍋で同時に複数人のうどんをゆでるわけにもいかない。
生地から麺を切り分ける作業はスタッフにおまかせ、となる。生地を不特定多数の客に触らせると、会場が散らかる・汚れる・場所がいる・衛生面で不安、指導するスタッフがたくさん必要、といいことがない。スタッフ任せにしたのは正解だ。
うどんが出来上がるのを待つ間、バーカウンターでドリンクを頼む。朝だけど酒、うどんを待ちながら酒、というのはなんとも素敵なシチュエーションだが、僕はグレープフルーツジュースを頼んだ。
汗をどっしりかくほどステップを踏むほどではなかった。ラジオ体操やった後の爽快感、みたいなものはある。で、この後に朝ごはんとしてのうどんが待っているというのは、なんとも合理的というか好都合な話だ。身体を動かした成果が食事としてフィードバックされる。
キッチンの前に、有料トッピングが並ぶ。練り物をはじめとし、わかめや玉子などいろいろある。
そうか、うどんをイベントにするには結構大変なんだなとしみじみと思う。クラブDJが、その場ののりで「テクノのリズムでうどんを踏もう!」と言ったら出来ちゃうシロモノではない。トッピングをどこから仕入れてくるの、とか仕込みはどうするの、とかいろいろ課題はいっぱいだ。
ちなみにお値段なのだが、練り物は2つで500円だった。高い?いやまあ、今回のイベント限定のものだし、割高でも仕方がない。売れ残ったら廃棄になるので、そのロス分も値段に織り込まないといけないし。
うどん出来上がり。
練り物を見ると、ついつい胃袋の状況も財布の状況も考えずに手を伸ばしてしまうのは世の諸氏と一緒。ついつい、練り物を選んでしまった。うどん本体よりもボリューム感あるんじゃないか状態に。
かなり高額なうどんが出来上がりだ。
肝心のうどんだが、絶品とはいえないものの、なかなか美味しいものだった。つゆの味に助けられたな、きっと。
少量の生地なので、細く長く麺ができてはいない。短い。しかも、寝かせていない生地なので、しなやかさがなくぼそぼそした感じがある。とはいえ、足で踏んだだけあってコシは確かにあった。ありすぎた、という方が正しいか。
「へーえ、こういう形に仕上がるのか」と感心しながら、ずるずるとうどんを食らった。まさにできたてのうどん。朝からこういうのが食べられるのは、なんだか充実感がある。
「体験」と「食事」が一体化となっているイベントは楽しいと思う。今後もこういう企画があったら、参加していきたいものだ。今回はとても楽しかった。
(2013.12.07)
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