
牛坊とは別の焼肉店。
「味付け無料」と書いてあるのが面白い。何だか新しい概念が導入されたんだな、焼肉業界にも。
いわんとしていることはわかる。素の生肉として売られているけど、たれに絡めてもお代は一緒ですよ、ということなんだろう。確かに、たれだってコストがかかるものだからな。
たれ付き肉って、ちょっと鮮度が落ちたような肉を使っているという先入観がある。特にスーパーの精肉コーナーにおいては。それでも、このお店のように「味付け無料」を銘打っているお店って、素でもおいしい肉を、必要に応じてたれにからめますよ、と言っているのだからなんだか嬉しい。それにお得感もある。
面白いねぇ。

立石駅の北側にある商店街を突っ切った先には、玩具メーカーのタカラトミーの本社があった。
「タカラトミーって何を売ってたっけ?」「えーと、リカちゃん?」
正解。他にも、プラレールとか黒ひげ危機一髪とか。
本社ビルのショーウインドウにはトランスフォーマーが大々的に飾ってあったが、今回の参加者全員がトランスフォーマーにはいまいちピンと来ない世代。「はあ、そうですか」という程度だった。
おもちゃの世界だって、どんどん時代とともに移り変わっていく。


このタカラトミーのお店の近くに、カンパニュラという製菓店がある。参加者の一人であるよこさん(女性)から、ぜひこのお店のシュークリームを食したい、というリクエストがあったので、全員でシュークリームを買った。
セブンイレブンがあったので、そこでアイスコーヒーを買い、タカラトミーの敷地内で食べてみる。
うん、大ぶりでおいしい。「甘いものは別腹」という話だけど、ホンモノの腹にモノが詰まる前に別腹がふさがっちゃったよおい。

いったん折り返し、立石駅に戻る。鳥房にまだ行列ができていないのを確認し、安心して駅の南側に向かう。
踏み切りを渡ってみてびっくり。おおう、これは北側と風情が違う。これぞディープな雰囲気。狭い道幅、昔からあるっぽいお店。アーケードがあるというのが、余計に閉塞感というかディープさをかもし出している。これはワクワクさせられるな。

僕は赤羽をよく利用するのだが、そこもディープエリアにはおでん種を売るお店がある。東京の人って、おでんが大好きなんだろうか。
僕が生まれ育った広島や岡山においては、テイクアウトできるように軒先におでん鍋を置いているようなお店って見かけたことがない。なので、こういうお店を見るにつけ、ああディープだな、と条件反射で思ってしまう。

食品サンプルを店頭に置くお店って、随分減ったよな・・・と感慨深く眺める。
もちろんまだまだ頻繁に見かけるけど、「食品サンプル=埃が積もって、どす黒くなっている物体」という印象をいまや持つに至っている。それだけ虐げられている、レガシーな存在なんだろう。
立石価格はどんなもんだろう、とサンプルにつけられている料理の値段を見てみたが、特に安いということはなさそうだ。親子丼700円とか。

特にこれが名店とか歴史があるというお店ではないのだけど、店名がすごかったので思わず。
「呑」と書いて「のう」と読ませるって、なんかすごいよな。その強引さに目が釘付けです。


立石を代表するもつ焼きの名店それぞれも、日曜定休でお店を閉めていた。
後日僕は、「東京五大煮込み食べ歩き」企画でこの「宇ち多゛」を訪問したが、あまりのディープさにショックを受けてしまったくらいだ。こんなお店、見た事ない!
ネタ的にはぜひとも記事を書いてレポートしたいんだが、店内では撮影できるどころじゃない雰囲気だし、このお店の奇抜すぎるシステムは別サイトに詳細にレポートされているので割愛する。
折角なのでここに簡単に書いておくけど、このお店は激しく狭い。隣の人と肩がぶつかるなんて当たり前で、自分のひざの上に置いた手を机の上に上げるのさえ苦労するような有様だ。で、食べ終わった皿はどんどん上に積み重ねないと、机の場所がない。相席当たり前で、数十センチ向かい側には全然知らないおっさんが酒飲んでる。
メニューには「もつやき」と書いてあるのだけど、実際には「もつやき」という料理そのものは存在しない。カシラ、ハツ、アブラ・・・など何種類も肉の部位がある。そして焼き方の注文、味付けの注文もあるのだが、その全てが店内には一切記述がない。実際に注文する際には「カシラ味噌若焼き!」なんて頼むことになるのだけど、混乱の極みだ。ラーメン二郎の呪文トッピングの比じゃない。で、意を決して隣の人の真似をして注文してみたら、おっちゃんから「レバはもう終わった」とか言われてとっさに二の句が告げなくなったりなる。
まあとにかくすごいお店。食ったらすぐに出るお店で、酒飲むにしても30分滞在するのがやっとじゃあるまいか。
「旧友とじっくり語ろう」という時に利用しちゃダメな店だけど、ディープなお店探訪という目的であればこれ以上すごいお店はそうざらにない。おすすめ。
なお、味はうまいのでその点は大丈夫。僕は何度でも通い詰めたい、と思っているくらいだ。なかなか営業時間の都合上通えないのだけど。
このあたりの話は、「宇ち入り倶楽部」というサイトが克明に解説しているので、初訪問の前には熟読しておくことが望ましい。


行列ができているお店がある。「栄寿司」というお店だった。立ち食いスタイルのお寿司屋さんだ。
値段を見ると、立ち食いだからといって激安というわけではない。しかし、値段の割にはネタがいいぞ!?とかいろいろあるのだろう。なにせ、行列ができるくらいだから。
折角だからこのお店にも・・・と思ったが、立ち寄る余裕はなかった。

飲み屋が多い商店街なので、トイレが必要になってくる。各店舗ごとにトイレがあるのが一番理想だが、そういう広いお店ばかりじゃないのが立石。
なので、商店街の片隅に公衆便所があった。
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