ここぞとばかりにパクチーを。東京パクチーPARTY2017

テントの中

「東京パクチーPARTY」、開催初日の19時10分頃の会場内の様子。

団体でやってきた場合、着席できるほどの空席は残されていない。しかし、ぽつぽつりと空席があり、2名~3名程度であればまだ着席できる程度。

客層はどうだろうか?激辛グルメ祭り同様、女性のほうが多いような印象を受ける。

ご年配の方が少ないのは、この場所が新宿歌舞伎町だから当然といえば当然だろう。会社帰りのOLが多い。

ただ、中には子供連れの家族もいて、「ああ、激辛グルメ祭りとは違う、平穏な空気が流れているのだな」とその違いに気づく。

会場内で、激辛グルメ祭りの2nd、3rdRoundでご一緒した方2名と偶然遭遇した。グルメイベント好きの人は、僕ら同様連チャンで通い詰めるようだ。

唐辛子

唐辛子がバケツに入っている、迫力あるお店もあった。いったいどれだけの重さがあるのだろうか?

パクチー料理

二人がかりで買い集めた料理。今回は5品。

もっと頑張って、「二人だけど10店舗全部集めちゃおう!」とやることはできた。とはいえ、激辛料理のように「一体どうなっちゃうんだろう?辛いのだろうか、耐えられるのだろうか」とドキドキする料理ではないので、そこまでして料理をズラリと並べる気にはなれなかった。

激辛グルメ祭りでコンプリートを目指したのは、「このイベントの中で最凶最悪な激辛料理を見つけよう!」という面白さがあったからだ。パクチーの場合、「もっとも青臭い料理を探せ!」というのはちょっとピンとこない。

「ああ、パクチー美味しいね」「そうだね」とお互いうなずきあって、おいしく食べておしまい。そういう世界になりそうな気がする。

そんなわけで、5店舗5品を買い求めたところで、様子を見ることにした。今回のお相手であるぷんきちさんは「アワレみ隊OnTheWeb」の長年の読者だとおっしゃるので、少々僕が無茶しても笑って許してくれるとは思うけど・・・。

集めてきた料理は、ご覧の通り。

「案の定、緑色ですね」
「そうですね」

当たり前だ。パクチーなんだから。

よく、お弁当などの料理で、揚げ物や炒め物中心で「茶色ばっかり」の見た目になることがある。茶色=あまり健康的ではない、という印象がつきものだが、この料理を見よ!緑ばっかりだ。これはさぞや健康にいい・・・のかなあ?そういえばパクチーって、栄養としてはどうなのか、考えたことすらなかった。

パクチー料理

ソウルフードバンコク
パクチー天ぷら 800円

揚げ置きのものではなく、注文が入ってから揚げたのでまだサクサクしている。オレンジ色のものは人参だろうか。

さっそく食べてみたが、お互いが顔を見合わせてしまった。

「パクチーっぽさが、ないですね?」

熱を加えたからだろうか?パクチーならではの青臭さが、薄らいでしまっていた。

「これだったら、まだパセリの天ぷらのほうが苦味があって面白い味だと思う」

ガツンとパクチーを食べたい向きには、あまりうれしくない料理だと思う。「パクチーを生のままで食べるのは芸がない」とイベント冒頭に言っていたけど、いざ加熱調理されたパクチーを食べると、「うーん」と唸ってしまう現実。

パクチー料理

七宝麻辣湯
ラムとパクチーのウイグル風スパイス仕立て 800円

当初買うつもりがなかったお店だけど、やっぱり「七宝麻辣湯」っていう店名に惹かれて、突発的に購入した。しかし、肝心の麻辣湯ではなく、ラムパクチーを購入してしまった。ラムが好きなもので。

羊肉とパクチーの相性の良さは折り紙付き。しかし、悪く言えば「ラムの炒めものに生のパクチーをかけたもの」にすぎない。美味いんだけど、もう一捻りほしい・・・と言いたいけど、これがベストな食べ方なのだろう。火を通してしまうと、先ほどのパクチー天ぷら同様風味が薄れてしまう。

パクチー料理

はじめの一っぽ
釜揚げシラスのパクチージェノベーゼ 1,200円

やけに高い料理だが、この料理が今回我々が食べた中で一番ニッコリさせられた。上にパクチーがかかっているだけでなく、麺生地にもパクチーが練り込んであって楽しいし、しらすと粉チーズという組み合わせも案外パクチーとあっておいしい。

これは自宅でも食べたい、お店でももう一度食べたい料理。

パクチーを全面に打ち出しているとはいえ、最近よくありがちな「パクチーを大げさに使えば、客受けがよかろう?」というニヤニヤ感がない。純粋に美味しい。

パクチー料理

百年ワンタン
上海パクチーワンタンスペシャル 1,000円

「ワンタン」と「水餃子」ってどう違うんだっけ?とちょっと考えてしまう。

ワンタンの上にパクチーが載っているし、具としてもパクチーが入っている。

パクチー料理

モンゴリアンチャイニーズBAO
干し豆腐のヌードル パクチー和え 1,000円

中華料理の冷菜として定番の、干豆腐麺。僕も時々、中国食品店で干豆腐を買ってきて自分でこしらえる。もちろんパクチーはしこたま投入して、日頃のパクチー不足のうっぷん晴らしをしている。それと似たような見た目で、微笑ましい。

なかなか、これだけ料理全面にパクチーを敷き詰める・・・ってできないぞ?飲食店は。

パクチーが嫌いなお客さんだっているし、パクチー自体が安い食材ではない。だから、若干遠慮がちにパクチーを乗せて出しているお店が多い。

今回は、パクチーのイベントだからご覧のとおりだ!さあ食え!
はい、食べます!

こうしてパクチー三昧のひとときを過ごした。うん、どれもうまくてよかった。「なんか青臭くて、もうウンザリ」ということはなく、最後までおいしく食べられたのは各店舗パクチーの使い方がうまいからなんだと思う。

ただ、食べていて「おいしいんだけどね・・・」と思うことがしばしばあった。激辛グルメ祭りでの刺激に慣れすぎてしまい、「驚きと緊張と興奮」が一皿の中にこめられていないと、どうも不完全燃焼感を覚えてしまうからだ。

パクチーイベントは何一つ悪くない。でも、激辛グルメ祭りから引き続きで参加すると、物足りなさを感じてしまう現実。刺激に麻痺してしまっているのだろう。恐ろしいことだ。できれば来年は、激辛より先にパクチーイベントをやってくれないだろうか。そのほうが、良い予行演習になると思う。

会場内でばったり出会った知人女性は、「バインセオサイゴンで売っていた『パクパクかき氷』が面白かったですよ」と教えてくれた。しまった、かき氷があったのか。これは食べそびれたので、来年の課題にしたい。

来年もまた同じイベントが開催されるなら、訪れたいと思う。過度な期待はせずに、気軽に、おいしい食事を楽しむ心構えで臨みたい。

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