カメラをぶら下げ美味しい横浜【横浜市中央卸売市場から中華街へ】

バズーカのようなレンズ

カメラの展覧会、「CP+」の会場内を回遊中。

パシフィコ横浜の広大な展示スペースをフルに使っているにもかかわらず、会場は人がぎっちり。みんなお試し用のカメラやレンズにしがみつき、じっくりと吟味している。こりゃあ、本気で展示を見たい人は大変だ。お目当ての製品を一つ一ついじっていると、いくら時間があっても足りない。

人気の新製品のところでは、長蛇の列ができていた。

お試しのために、列だぞ?「無料サンプル差し上げます」とかじゃないんだぞ?それだけ、みんな熱心ということだ。

僕らみたいな「カメラは好きだけど、とりあえず見に来ただけっす」という人は、その熱気に押されてしまう。ほんとうにざーっと見て回る程度のことしかできなかった。

仮に一つ一つをじっくりいじる余裕があったとしても、たぶんやらなかったけど。きりがない。レンズだけでこの会場には一体何百本おいてあるんだ?

そのレンズだけど、何やらバズーカのような形をしたものがあった。ご丁寧に、スコープまでついている。・・・いや、これってレンズか?銃のグリップみたいなものが見える。

「おおすげえ!とりあえず写真を撮っておこう!」

ということに気を取られてしまい、果たしてこれが何なのか、それすら調べるのを忘れていた。いかんな、「バエる」ことばっかり考えて、頭の中がからっぽだ。

パーツ

いろいろな写真を撮っていたが、それがキリがないことがすぐにわかった。

適当なところで切り上げないと。

シグマのブース

大手メーカーがバーンと構えているブースは、立体的な構造になっているものがいくつかあった。ブースの壁側に中二階のような通路がある。しかもそこに人の列が並んでいる。

なんで?と思ったら、ここには超長距離の望遠レンズが据え付けられているのだった。確かに、望遠レンズをお試しするためには、人がごちゃごちゃいるところでは意味がない。高いところから見下ろさないと。

とはいえ、遠目で見える望遠レンズは、どう見ても「展望台にある、100円で見られる双眼鏡」レベルのサイズだ。でけぇ!

巨大レンズ

シグマ製、望遠レンズ。

これもまた「すごーいすごーい」とその大きさと見栄えだけに反応する小学生レベルで、写真を撮るだけ撮って満足しちゃった。スペック、忘れた。

何をしにきたんだ。

望遠レンズが素晴らしい、なんてことは僕はちっとも思っていないはずなのに。
むしろ、90ミリくらいの短焦点レンズが欲しい、と思っているのに。

でも、富士フイルム製カメラユーザーにとって、シグマというのはあまり縁がない。富士は「Xマウント」というレンズ規格に基づいてカメラとレンズを作っているため、ソニーやニコン、キヤノンといったカメラのレンズと互換性がない。そしてシグマも、もっぱらこれら大手のカメラメーカー向けにレンズを提供していて、Xマウントとは疎遠だ。

なので、ここでどんなにエクセレントなレンズを見せつけられたとしても、今更そのレンズを使う気にはならない。少なくとも僕レベルの技量なら。

結局、最初に買うカメラ本体を何にするか、っていうのがいかに大事なのか、ということだ。本体メーカーに引きずられる形で、カメラ資産というのは雪だるま式に増えていく。

気分はスナイパー

「このレンズさえあれば、1km先の要人さえも射殺できるぜ」

的なスナイパー歓喜の拡大率かと思ったが、案外普通なものだった。レンズにおける初心者の大きな誤解だけど、「レンズがでかいと、遠くのものが大きく写せる」というわけではない。

明るくて歪みの少ない、性能の良いレンズを作るとなると、たとえ望遠でなくても大きくなってしまう。

投光器のようなレンズ

APO 200-500mm F2.8 / 400-1000mm F5.6 EX DG

レンズとカメラ本体のサイズがあってなくて、見ていて不安になるレベル。接合部分がぽっきり折れてしまいそうだ。こうなってくると、「カメラ本体」なんて言い方はおかしい。むしろレンズがこいつの本丸であり、カメラはおまけというかアクセサリー程度なのではないか、と思えてくる。

こんなレンズを使って一体何を撮るのか、想像すらできない。はるか遠方にいる鳥とか野生動物?

素人の僕でも望遠レンズをよく見かけるのは、野球をはじめとするスポーツ会場だ。それでも、こんな丸太のようなレンズをつけている人は見たことがない。

これはもう、撮影することに主眼があるというよりも、周囲の同業他社のカメラマンを威圧するためのものとしか思えない。それくらい、ものすごい存在感だ。

(つづく)

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