梅沢和木の作品を中心とした展覧会。
僕が梅沢の作品に初めて出会ったのは、未だにはっきりと覚えている。DIESEL ART GALLERYで開催された「エクストリームAR画像コア」展(2013)だ。
アニメやマンガの登場人物の顔の部位(主に目)を切り取り、大量に並べた作品で、その情報量の多さ、カラフルさ、キャッチーさ、そして「あ!このパーツは◎◎のキャラクターから持ってきたな!?」というクイズ感覚。目がチカチカする作風だけど、他に類を見ないので面白く、すごく記憶に残ったものだ。
そういう作品が、ワタリウム美術館でさらに大胆に見ることができた。写真撮影は「作品から2メートル以上離れていればOK」という太っ腹ぶり。
そもそも梅沢作品は、他の著作物のコラージュであることが多く、「著作権は問題ないのか?」という議論があるという。だから、むしろ写真撮影をOKにしているのかもしれない。「他人の著作権には甘いのに、自分の著作権には厳しい」と思われるのは作者としては不本意だろう。
かといって、作品に近寄って撮影されると、個々のパーツが大きく写されてしまい、「梅沢作品ではない、他の作家による作品の一部」なのでこれはまずい。なので「2メートル以上離れて撮影ならOK」ということになっているのかもしれない。
(2018.10.28)
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