国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代@国立西洋美術館

それはともかく、西洋美術館で建築家の展覧会をやるというのは面白い、と思って行ってみた。するとどうだ、キュビズム全開の絵がたくさん並んでいるではないか。しかも、「誰やねんこの人」という聞いたことがない名前の作家のものだ。

ル・コルビュジエと仲が良かった人なのか、なんなのかといぶかしんで見続けていたら、その作家・・・シャルル=エドゥアール・ジャンヌレは、コルビュジエの本名だった。ああこの人、もともとは画家だったのか。

で、ピカソ的とも東郷青児的ともブラック的ともいえる絵をたくさん眺めることになったのだが、正直後半は飽きた。キュビズムの絵って、たくさん見ても僕にとってはあまり楽しくはない。ガッツリ抽象画ならともかく、微妙に具象化された絵なので、目と頭がチカチカする。

ただ、絵だけでなく当然建築模型や図案も展示されていて、そちらはとても面白かった。当時はこういうのがいいとされたのだな、という空気感がよくわかるからだ。

直線的なデザインの箱形な建物だけど、ちょっとだけその中に曲線を取り入れたり、ピロティがあったり、屋上庭園があったり、窓ガラスが壁一面一直線に繋がっていたり。今見ても楽しめるデザインだ。ポストモダン建築の前の、シンプルかつ力強いデザインが印象的だった。

(2019.03.05)

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