奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド@東京都美術館

会場に入ってすぐのところに、伊藤若冲の「象と鯨図屏風」がバーンと展示されていて、見る者の度肝を抜かされる。なんだこの圧倒的な絵は!?

一方、長沢芦雪の「白象黒牛図屏風」も一対の屏風に、動物同士が対峙する絵だけど全く違う迫力とユーモアがある。「何故牛の横っ腹に、小犬がちょこんと座っているのか?」などと、突っ込みどころがいくつもあって、楽しい。

精密描写を是としてきた西洋絵画と違い、日本の絵はフィクショナルな世界観ですばらしいと思う。やはり、日本の漫画文化というのは一朝一夕によるものではなく、古くから脈々と受け継がれてきた文化なのだ、というのをこういう絵を見てよくわかる。

岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳、白隠慧鶴、鈴木其一。どれもかぶきまくった絵で、存分に楽しめた。必見の展覧会だと思う。

(2019.03.05)

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