家の玄関を改造しよう!オートライト&オートロックでQOL爆上げの巻

2021年の春、僕は引っ越しをした。3年ぶり・・・えーっと、何度目だろうか。一人暮らしを始めた大学時代から数えると、6回目。人並み、だろう。

ただ、若干「人並み」じゃない展開なのは、今回の引っ越しが「持ち家」から「持ち家」だったということだ。つまり、住んでいた家を売却して、新しい家を買って、そして引っ越した。

本当なら、新しい我が家!ということでテンションが上がるのだろうが、僕はそれが殆どなかった。というのも、3年足らず前に、当時の最新の家に入居して、その時点で「おお!分譲マンションというのは賃貸アパートと全然ちがう!」と興奮し終わったからだ。

それから僅かな期間しか空いていないので、今更驚くようなことはなく、むしろマンション内専有部分・共用部分の設備については冷めた目で見ていたことが多かった。

モデルルームの見学に行くと、営業マンが「この設備がすごいんです」とバババーンと解説してくれるけれど、「うん、それ、我が家に既にありますし・・・」というものが殆どだった。むしろ、「えっ、我が家にあるのに、この家にはないの?」というものが案外あって、驚かされた。

もちろん、購入するマンションのグレードやブランドによって装備品がちがうのは当然だ。あと、都心の物件ほど「高いなりのお値段相応」に装備品がガッチリついていて、都心から離れると価格を抑えるために装備品が省略されたり安いものに変わる。

だとしても、わずか3年で何やら随分と東京界隈の新築マンションがセコくなっている気がする。土地代・建築コストの高騰がある一方で、購入者の年収は増えていない。その結果、専有部分の床面積が狭くなるし、設備が簡略化される。

この20年くらいで女性の社会進出が進み、既婚者の世帯収入は大幅に増えた。その伸びしろ分でタワマンのような高級住宅が売れたんだと思うが、今後これ以上収入が増える余地は乏しいだろう。どうなるんだ、これからの不動産。チキンレースじゃないか。外国人の爆買い?ないない。少なくとも僕が済むような、平凡な住宅地ならなおさら。

で、新たに移り住んだ家も、「うーん、コストコントロールがあちこちで効いているなぁ」というのがにじみ出ていて、ちょっと悔しい思いをさせられた。坪単価、新居の方が高いのに(でも、以前の家より駅から遠くなった。つまり、相場が上がったということだ)。

鍵の引き渡しを受けるまで気づかなかったんだけど、「こんなところまでコストカットかよ!」と驚いたのが玄関のオートライト。

マンションの玄関というのは、大抵奥まったところにあって暗いものだ。なので人感センサーで人が玄関にやってきたら自動で明かりがつく、「オートライト」は当たり前な装備だと思っていた。

ちなみにこの写真は、旧居についていたオートライト。左側のスイッチは、手動で玄関のダウンライトをオン・オフできる。右側にはオートライトのセンサー部分がついている。写真だと見づらいけれど、小さなつまみスイッチの下にセンサー部分がある。この丸いセンサーには開け閉めができるシャッターが観音開き状に左右についていて、シャッターをどの程度閉めるか、どの向きに閉めるかで感度調整ができるようになっている。

僕は、玄関方面は反応しやすくしてリビングにつながる廊下方面は反応しづらくなるように調整していた。そうでないと、トイレに行くたびに玄関の明かりが点灯するからだ。

こういうセンサー感度の調整ができるものでなくても、昔っから玄関のオートライトというのは存在している。僕が35年前に親と住んでいたマンションでさえ、備わっていたくらいだ。

だからこそ、新居にはオートライトがないということを物件引き渡し後になって気づいて、ものすごく驚いた。えー、そういう細かいところまで簡略化しやがりますか、と。

不動産売買契約の前には当然モデルルームを見ていたけれど、照明ギラギラで部屋の隅々まで照らされていたので、玄関の照明なんてまったく気づかなかった。

夜、真っ暗な中帰宅したらどうするのよこれ。

でも一応、デベロッパー側としてはエクスキューズは用意している。ちゃんと玄関近くの足元に常夜灯がありますよ、と。

暗くなると、自動で点灯するライトがコンセントに刺さっている。なので、玄関が暗いなーと思ってもへーきへーき、というわけだ。いや、そんなことあるかい。全然暗いわ。

ちなみにこの常夜灯、コンセントから抜き取るとバッテリー駆動の非常灯になる。災害で外に脱出しなければならないとか、停電があったときに懐中電灯代わりに使える。

うん、でもこれって以前の我が家にもあったんだよね。だから当然の装備だとして、なぜ玄関天井にオートライトがない?

玄関扉をガチャっとあけてすぐの場所にスイッチがあるならまだいい。でも、スイッチは玄関の一番奥、小上がりを上がったその先にある。常夜灯でほんのりと明るくなっているとはいえ、帰宅早々足元に注意を払いつつ明かりを求めてスイッチを押すのはなんともわびしい。

やっぱりオートライトっていいよなぁ、住み始めて僅か数日でそういう考えになった。薄暗くても生活できなくはないけれど、ないと若干不自由だ。あると帰宅したときにドタバタしなくて済む。

特に我が家の場合、ベビーカーが玄関に置いてあることもある。帰宅早々、いろんな荷物を抱えつつ照明スイッチのためにドタバタやて、壁紙をガリッと削ってしまったり汚れをつけてしまうのはイヤだ。やっぱりオートライト、真面目に取り付けを考えよう。

引っ越し前後は金銭感覚が麻痺している時でもある。導入するなら今しかない。LEDライトなんて早々球切れを起こさないので、「いずれ今使っている球が切れたら」なんて悠長なことは言ってられない。

前に住んでいた家と比べて「おっ、いいじゃん!」と思えたことの一つは、ダウンライトのLED電球を自分で交換できるということだった。「何を馬鹿なことを?」と思うかもしれないが、前の家ではダウンライトの交換ができなかった。球切れになったら、工事業者を呼ばないといけないのだという。なんでやねん。

どうしてそういう仕様なのかよくわからないが、とにかくそうだった。

でも今度の家のダウンライトは、ごくごく普通のソケット型のLED電球が使われていた。よし、交換ができるぞ。

当初、「玄関のオートライト化」をするためにはどうすればよいのか、よくわかっていなかった。前の家みたいに、スイッチと連動したセンサーを付けるとなると、電気工事を伴うリフォームが必要になる。それはさすがに大袈裟だ。

ネットで調べると、一戸建ての玄関の外(ポーチ)用のオートライトの情報も出てきたりして、ちょっと混乱させられた。ちがうちがう、マンションの戸内をオートライト化したいんだ。

あーだこーだと調べた結果、買ったのがこれ。パナソニックの「ひとセンサ付」のLED電球。

へえ、こんなのがあるのか!と新しい発見に心ときめいた。こいつは、丸い電球の先が乳首のように出っ張っていて、そこに人感センサーが備わっている構造になっている。なので、ダウンライトとしてソケットにはめこむだけで、電球周辺に人がやってくると自動的に点灯するようになっている。

すごい、センサー部と電球部が分離していないのか。こいつァ便利だ。一つで完結する。

ちなみに、これも初めて知ったのだけど、電球はソケットの口径が複数あって、一般的にはE26とE17いう型が使われている。何も考えずに買うと、口径があわなくてガッカリ、ということがあり得るので注意だ。蛍光灯を買ってきたけれど長さを勘違いしていてガッカリ、というのと一緒の展開だ。

さらに、IKEAなど海外製品を使うお店に行くと、GU10という型も出てくるのでさらに注意だ。

ほかにも、「ワット数はこれで良いのか?」「●型相当、とかいっているけど、実際の明るさ(ルーメン)はどうなのか?」「明かりの色(昼白色、電灯色)はどうするのか?」などと考えることはいっぱいある。LEDは滅多に球切れを起こさない分、たまに球交換となると緊張させられる。間違えたらどうしよう、と。

ちなみに新居の玄関灯はもともとパナソニックの100型だったのだけど、今回は60型にダウングレードとなった。暗くなるけど、100型タイプの人感センサー付きのものがラインナップにないのだから仕方がない。おそらく、100型だと熱がすごくて、人感センサーがまともに動かないか、耐久性に問題があるのだろう。でも、パナソニックの解説によると、「いわゆる一般的な60型よりもめっちゃ明るいよ!」と仰ってる。ええいややこしい、じゃあお前は何型相当なんだ?と困惑する。

このパナソニック製ひとセンサ付きLED電球、びっくりするくらいお値段が高い。2021年7月12日時点Amazon価格で、1個3,450円。てっきり、品薄で値段が釣り上がった結果なのだろうと目を疑ったけど、特にそういうわけではなさそうだ。

うーん、悩む。パートナーのいしに説明がつくかどうか。「趣味」の範疇ではなくなったぞ。てっきり、1,000円くらいで買えるものだとばかり思っていたからだ。

だいたい、最近はダイソーにでも行けばLED電球が110円だか220円だかで売られている。随分安くなったものだな、と思ったものだけど、やっぱりパナソニック製&ひとセンサ付きともなると高級品になってしまう。PhilipsのIoT電球(Philips Hue)よりも遥かに高いとは意外だ。

パナソニック製品を玄関に置いておけば風水的に良い、なんて話があるわけでもないので、安いに越したことはない。ほかの製品を探してみる。すると、アイリスオーヤマ製を筆頭に、劇的に安いものがいくつも出てきた。アイリスオーヤマで1,000円超、聞いたこともない中国?のメーカーだとそれ以下の値段だ。

LED電球にブランドを求めても勿体ないので、安いに越したことはない。アイリスオーヤマ、いいじゃないか。

しかし、口コミを読んで僕はひるんだ。「問題なく使える」という意見がある一方で、「感度がすごく悪い」という意見もちらほら見受けられたからだ。粗悪品を売っているわけじゃないのだろうけど、環境によってセンサーがうまく動かないこともあるようだ。

さすが、パナソニックの1/3の値付けなだけある。これはアイリスオーヤマが悪いのではなく、「値段相応」という理解が正しいのだろう。悔しいけど、かなりお高いパナソニックを買うしかあるまい。だって、ここでセンサー感度が悪いかもしれない電球、買えないじゃん。明らかに僕の道楽で買うわけで、もしここで失敗したら家族に合わせる顔がない。「ごめん、もう一回チャンスをちょうだい」といって、アイリスオーヤマよりも3倍も高い電球を買う、というのはさすがに厳しい。

そんなわけで、パナソニック製のLED電球につけかえた。

結果は上々。いやあ、これは良い買い物をした。

ダウンライトなので、電球は天井に埋め込まれている。なので、ひとセンサーがうまく人の存在をキャッチできるかどうかが心配だった。真下まで来ないと気が付かないのではないか?それだと意味がないのでは?と。しかし、まったく問題なく動作した。

外から帰宅したときは玄関に足を踏み入れた瞬間に。室内から玄関に向かったら、2メートルほど手前で。狙った通りの動きだ。

アイリスオーヤマ製や無名の中国製でも同じように動いたかもしれない。でも、動かなかった時の買い直しや家族への釈明のツラさを考えると、最初っから高いパナソニックを買って正解だったと思っている。当たり前の動作を、当たり前のようにしてくれている。

特にこのコロナ時代において、玄関ではやることが多い。手をアルコール除菌するし、マスクの着脱もする。靴の着脱のために下駄箱を開け締めだってする。その間、できるだけスイッチをはじめとする家のものは触りたくない。そういう時、オートライトというのはありがたい存在だ。ボタン1タッチ、たったひと手間の省略に過ぎないけれど、その満足感はかなり大きい。パートナーのいしからも、「良き買い物」と褒められた。

で、ここでやめておけばいいのに、僕は引っ越しのどさくさに紛れて洗面所の電球もオートライトに切り替えてみた。40W電球を2つ。これもパナソニック製だ。

帰宅してから洗面台で手を洗う、それまでの間にスイッチに手を触れたくなかったからだが、これはまあまあ・・・だった。悪くはないけれど、エクセレント!というほどではない感じ。

明確に意思をもってある部屋に入る場合、別にオートライトでなくても構わないかな。たとえば納戸とかトイレとか。もちろんオートライトを使っても悪くはないけれど、「部屋に入るときにスイッチを押せばいいじゃん」ということになる。今使っている電球が球切れになったときにひとセンサー付きのものに買い換える、というのは悪くない選択肢だけれど、まだ使える電球を取り外してわざわざお値段が張るオートライトを買うことはないかな、と思った。

しかも、洗面所の場合、引き戸をガラッとあけたら目の前に照明のスイッチがある。ついうっかりスイッチを押してしまい、ライトを逆に消してしまうというミスを連発してしまった。おかげで今ではスイッチにガムテープを貼って、「このスイッチは使いませんよ!」とひと目でわかるようにしてある。

(つづく)

1 2 3

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください