家の玄関を改造しよう!オートライト&オートロックでQOL爆上げの巻

新居に引っ越したことを機会に、玄関の改造を開始した僕だが、あともう一つやっておきたいことがある。むしろ、これが総本山だ。

これまで、「アルコールボトルホルダーを玄関扉につける」「ダウンライトを人感センサー付きのオートライトに交換する」ということをやってきた。そして、それとは別に、記事には書いていないがリフォーム業者を入れて「壁をエコカラットにする」「ピクチャーレールをつける」「ブラインドフックをつける」といったこともやっている。

風水的に運気を高めるのだ、とか、玄関を豪華にして来客をビビらせよう、という腹づもりがあるわけじゃない。「玄関」という限定的な空間は、改造のしがいがある場所だったので、つい気合が入ったのだろう。これが「リビング」なんて、やり始めるときりがない。無限の可能性があって頭が混乱するので、やらない。

ちなみにブラインドフックとは、KAWAJUN製のハンガー掛けだ。使わないときはフック部分を収納できて、すごくすっきりしたフォルムになる。女性よりも男性にウケるデザインだとは思うが、僕はとても気に入っている。

https://hw.kawajun.jp/products/accessory/hook/item5431/1#mainColumn

前の家でも全く同じものを取り付けていたし、今度の家でも取り付けた。

通販で購入してDIYすることも可能だけど、水平をとって、石膏ボードにアンカーボルトを打ち込む作業がある。荷重がかかるものだし、リフォーム会社に施工を依頼しても良いと思う。下手すると、壁ごと壊れる。

ただ、この「使わないときは収納できるフック」だけど、現状としては赤ちゃんの抱っこひもが引っ掛けられ、さらには夫婦ふたりのマスクがぶら下がっている。全然収納する機会がない。

話がずれた。玄関改造の総本山だが、それは「スマートスピーカーでコントロールできる玄関の鍵」だ。もっと言うと、オートロックであり、オートロック解除だ。

「アレクサ、玄関の鍵を開けて!」と言ったらウィーンガチャ、と玄関の鍵が開くなんて、なんか近未来感あるよな。なんで新築の家なのにこういう機能が標準装備になっていないのか、全く僕は理解に苦しむ。浴室ミストサウナとかいらないから、こういう機能をつけてくれよな。

4年ほど前の僕は、新興住宅地に住んでいた。再開発できれいに区画整理され、もともと住んでいた地主さんたちは立ち退き協力金を手にピカピカの新築一戸建てを建てていた。そういう家の多くに、タッチキー(ドアノブにボタンがついていて、ボタンを押すと鍵が開く)が備わっていたものだ。自動車のキーレスエントリーみたいなものだけど、おおすげえ、と思ったものだ。しかし分譲マンションにとってその装備はウケが悪いらしく、何軒も物件を見て回ったけどキーレス型の玄関は全くなかった。

もっと上のグレードのマンションを見るべきだったか?いやでも、プラウドもパークハウスもシティテラスも見たんだけどなぁ。

一人暮らしをしていたときからオートロックは画策していたのだけど、玄関扉のサムターンが特殊だったために取り付けができなかった。GOALのTMB型、というやつだ。

https://www.google.com/search?q=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB+TMB&tbm=isch&ved=2ahUKEwjXrPDvi9_xAhXSIqYKHSRDA3sQ2-cCegQIABAA&oq=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB+TMB&gs_lcp=CgNpbWcQAzoICAAQBxAFEB46CAgAEAgQBxAeOgYIABAHEB46BggAEAgQHjoCCAA6BAgAEARQ0D9Y6FRg5VxoBXAAeACAAVeIAZQIkgECMTOYAQCgAQGqAQtnd3Mtd2l6LWltZ8ABAQ&sclient=img&ei=3QbtYJfKCdLFmAWkho3YBw&bih=625&biw=1366&rlz=1C1AGAK_jaJP937JP937&hl=ja

これは使い方に慣れるまでは、家の所有者でさえ困惑する使い勝手になっている。ましてや、初めて家を訪れた人は鍵を開けられず困るだろう。実際、初めて我が家にやってきた女性がこの鍵に戸惑い、家から退出するのに手間取っている間に壁ドンで告白した。それが今のパートナーのいしだ。

・・・話を随分誇張しているけれど、1/5くらいは本当だ。

このTMB型サムターンは、くるくる・スカスカに空転する。回しただけでは鍵が開かない。鍵を開けようとすると、つまみの両側についているボタンを2つ同時に押し、扉に向けてサムターンを押し込み、そのまま押し込みながらサムターンを回さないといけない。

防犯としては素晴らしいけれど、こういう鍵をハックしてオートロック化させるのは無理だ。なにせ、巷にあるオートロックデバイスは、このサムターンを挟み込んで、モーターの力でギュイーンと回転させるものだからだ。動作部分の原理は非常にシンプルで、小学生の工作みたいな発想だ。しかし、それをスマホでコントロールしたり、アレクサから指示できたりするところが21世紀風といえる。

で、買ったのがこれ。Qrio Lock。

スマートロックと呼ばれる界隈では一番のシェアだと思う。製造販売元のQrio社は「ソニーのグループ企業」である、と謳っていることから安心感があるのだろう。中華系謎メーカーの製品を使って、鍵が開かなくなって閉じ込められるとか、クラッキングされて泥棒に入られるというのは嫌だから。

ただ、「ソニーのグループ企業」というのは、「消防署のほうから来ました」というのと近いニュアンスを感じる。

それはともかく、「玄関がオートロックだとワクワクするよな!」という理由で買うにしては、値段がとても高い。引っ越し直後であれこれ買うものがある時だからこそ、ドサクサにまぎれて購入できたけれど平常時なら無理だ。手が出ない。

探せば、もっと安いスマートロックは存在する。しかし、鍵の種類というのは本当に多種多様で、自分ちの鍵がそのスマートロックと相性がよいのかどうか、確証が持てなかった。今度の家も、TMB型ではないものの若干クセのあるサムターンだからだ。

自分ちの家の鍵が操作できる、という確証が持てたのは、このQrio Lockだけだったのでこれを買うことにした。おそらく、単なるツマミしかないサムターンならどこのスマートロックでも構わないはずだけど、ややこしいサムターンは対応の有無を事前に確認しないと、単なるゴミになる。「なんとかギリ動いた!」みたいな70点のデキ、なんてのはこの商品においてはありえないから。100点か、0点かのどっちかだ。

Qrio Lockの細かいパーツ紹介やセットアップ方法は、他のサイトを調べて読んでほしい。僕が改めてイチから説明することはあるまい。

ということで、話が一気に飛んで、設置した図。

ドアノブの右側からガバッと覆うように設置した。ドアとQrio Lockの接着は3Mの粘着テープだ。

ドアノブの形状によって、Qrio Lockは上から覆いかぶさったり左から覆いかぶさったり、状況次第で変わる。どの向きにも対応できるようにQrio Lockはつくられている。

また、サムターンの位置と高さが家ごとに異なるので、Qrio Lockの高さ調整をするためのパーツがいくつも付属している。積み木のようにパーツを重ねて高さを作っていき、メカ部とサムターンの位置を揃えていく。微調整はパーツではなく、ネジで締め上げることで行う。

サムターンをはさむパーツは何種類か用意されている。また、そのパーツでは適合できないものについては、Qrioの公式サイトでパーツが売られている場合もある。諦めずにそっちを確認してみるべし。

Qrio Lockはかなり大きい。やっていることといえば、Wi-FiおよびBluetooth対応のモーターがサムターンを回しているだけなんだけど、このサイズ感。我が家の場合、高さ調整用のパーツを全投入してようやくぴったりだったこともあるけれど、電池がゴッツリと内蔵されていることが大きさの要因だ。

CR123という電池を2個使って駆動するのだけど、この電池が切れたら大ごとだ。なので、さらに2個の予備電池を入れておくスペースが確保されている。電池切れになったら、予備電池に自動的に切り替わる仕組みだ。予備電池に切り替わっている間に、新しく電池を買いましょう、というわけだ。

CR123はカメラ用バッテリとしてよく使われていたもので、その分サイズが大きい。

口コミを調べていると、「Qrio Lockの接着が弱く、しばらくしたら床に落下した」というものがあった。決して軽くない、大きなものなのでこれを両面テープで扉に固定するのは大変なことだ。外れてしまったもおかしくない。

しかし、我が家の環境においては、2ヶ月使ってみて外れる気配はない。一回貼り付けたとき、「あっやばい、少し傾いてる!」と貼り付け直しをやったにもかかわらず。

扉の材質にもよりけり、なのだろう。

とはいえ、かなりごついので、いずれ玄関の出入りの際にかばんや体の一部にQrio Lockが当たり、それをきっかけに剥離するということはありそうだ。「これくらいの扉の隙間ならすり抜けられる」という目分量が外れるくらいに、このデバイスは邪魔だ。

ただ、見栄えのいかつさは、数日もすれば慣れる。生活の一部に溶け込むので、あまりその点は気にしなくていい。

鍵を開けるときは、Qrio Lockのつまみをひねれば、そのままサムターンが開く。これは電動ではなく、普通の手動だ。

アレクサと連動させていれば、「アレクサ、玄関の鍵を開けて!」などと言えば鍵を開けてくれる。しかし、その際にアレクサは「玄関の鍵を開けます。暗証番号4桁をいってください」みたいなことを言い、それに答えないと鍵が開かない。そのやりとりの手間が面倒なので、口頭で鍵を開けるという機能は全く使っていない。

暗証番号4桁なんていらないよ、と思うが、こういうのがないと玄関の外から赤の他人が「アレクサ!玄関の鍵を開けて!」と叫ぶと鍵が開いてしまう。それじゃセキュリティにならないので、暗証番号は必須だ。

鍵が開いてからしばらく経つか、扉が開いて・閉まると、オートロックで鍵がカチャン、と自動的に閉まる。扉の外枠部分に楕円形の小さなパーツが取り付けられているが、これがあるおかげで扉の開閉状態を把握することができる。

Qrio Lockに限らず、タッチ式でもその他スマートキーでも全部そうだけど、うっかり宅配便やウーバーイーツなどの受け取りで玄関の外に出てしまうと、そのままオートロックで締め出しをくらってしまう。

外出のときに鍵を持ち歩くのは当然として、玄関先でのちょっとした荷物の受け取りでも鍵を手にする用心を忘れてはいけない。

「すいません、ちょっと荷物が多いので・・・」
「ああいいですよ、私も手伝いますんで」
「すいませんねえ」

なんて、よかれと思って宅配便の配送さんのお手伝いで玄関の外に出た瞬間にガチャン、と鍵が閉まることがありえる。扉半開で、自分自身は半身の姿勢というのが基本なのは言うまでもないけれど、「ついうっかり」ということがありえるので二重三重の防御は必要だ。

特にネットスーパーで買い物をした場合、

「まずは冷蔵品から・・・はい、これと、これと、これで。次に冷凍品が・・・最後に常温品で、お米と、ビール1ケースと・・・」

なんて品数が多くなりがちなので、つい身を乗り出してしまう。ドアストッパーを過信してはいけない。

Qrio Lockと一緒に購入したのがこれ、Qrio Hub。

Qrio Lockには大きくわけて3つの機能がある。

(1)ハンズフリー解錠
(2)オートロック
(3)リモート操作

先ほどまで紹介していたのが、(2)のオートロック機能で、別売りのQrio Hubは(3)のリモート操作を実現するものだ。玄関近くのコンセントに挿し、2.4GHz帯のWi-Fiに接続してから使う。

これを使うことで、遠隔で鍵の操作ができるのだという。「必須アイテムだ!」と激賞している口コミを見たので買ってみたが、別にこれはなくても構わなかったと思う。もちろん便利なんだけど。

Qrio Hubをセットアップしておけば、扉の開閉があるたびに「おかでんさんが解錠しました」といった通知がスマホにポップアップされるようになる。小さなお子さんがいる家庭だと、ひょっとすると安心なのかもしれない。勤務先で「あ、子供が無事帰宅したな」ってわかるから。

・・・って、あれ?僕も「小さなお子さんがいる家庭」だぞ。でも、子供がまだ寝返りも打てないおチビさんなのと、僕自身がテレワーク主体の仕事なのであまり意味がなかった。

同様に、「スマホで、遠隔で玄関の扉を開け締めする」というのも今のところ必要性がない。誰を家に招き入れるんだ?そもそも我が家の場合、マンションの集合玄関に別のオートロックが備わっているので、外部の人が家の玄関にたどり着くことができない。たぶん、一戸建ての家用のものなのだろう。

年老いた家族が住む実家に設置し、訪問介護のヘルパーさんがやってきた時に遠隔で鍵を開けるんだ、という活用法があるらしい。なるほどそれはごもっともだ。でもやっぱり、多重セキュリティになっているマンションだと運用が難しい。

ということで、ここだけの話Qrio Hubは買って失敗だったかもしれない。安くない買い物だし。

我がスマホのAndroidのバージョンアップ以降、通信がうまくいかなくなってしまい、今は放置状態になっている。Qrioはこれに限らず、全体的に動作があまり安定していないイメージを受ける。まだ商品の成熟という点では荒削りの印象なので、このQrio Lock/Qrio Hubを買う人は「おもしろグッズ好きの人」というのが条件になるだろう。動作が怪しくても、腹を立てない度量が必要。どうも、口コミを見る限りユーザーサポートが手厚くないようだし。

最後に、Qrio Lock3つの機能のうちもう一つ、(1)ハンズフリー解錠について解説しておく。

これは、Qrio Lockアプリをインストールしたスマホを持ち歩いていれば、家の玄関に近づいたときに自動的に解錠されるというものだ。つまり、玄関先で、ポケットの中をゴソゴソして鍵を取り出し、ガチャガチャしなくて済む。

これがビシっと決まると、玄関扉の2メートル手前くらいまで歩いてきたところでカチッと扉が開く。自分の行動を先回りしてくれるのは、ものすごく快感だ。しかも、カチッという扉が開く、金属の音が心地よい。

Qrio Lock本体とスマホアプリとの間はBluetoothで通信をしていて、Bluetoothの通信圏内に入るとそれを合図に鍵を開ける仕組みだ。

ただ、それだとスマホが常時電波を発し続け、「鍵はどこ?」と探し続けることになって四六時中電池を浪費する。そのため、家から100メートル以上離れたところで、このハンズフリー解錠機能がONになる。つまり、100メートル以上離れたらBluetooth通信は停止し、遠方から家まで100メートルの距離まで近づいてきたらBluetooth通信が再開する。

逆に、「ちょっとゴミを捨てにいってきます」という程度の外出だと、ハンズフリー解錠機能はONにならない。なので家に帰ってきても、自動的に鍵が開くことはない。

この「100メートル以上」というのを測定するのは、スマホのGPS機能となる。つまり、スマホは常時GPS測定を許可していないといけない(バッテリーを喰うし、個人情報を気にする人はイヤかもしれない)。

雨の日など天気が悪いときはGPSの精度が落ちてハンズフリー解錠がまともに動かないことが多い。タワマンのように内廊下の建物でも、動作が怪しくなる可能性がある。

そのため、このハンズフリー解錠は動作すればラッキー、動作しなければ残念、という程度の機能だ。我が家だと、いまのところ動作する確率は5割前後だと思う。

ちなみに、夫婦ともに家の中にいるのに、いきなりハンズフリーが発動して扉がカチッと開いたことがある。泥棒が入ってくるのではないか、とドキッとしたことがある。どうやら、GPSの検知ミスで、家の中にあるスマホを「外出先から戻ってきた」と勘違いしたらしい。怖いからやめてほしい。

この手のスマートキーの売り文句で必ず出てくるのが、「買い物袋などで両手がふさがっている時に便利」というものだ。まあそうかな、と思う。でも、人類に新たな欲望を覚えさせる悪魔の囁きではないか、知らなくても良い快楽ではないだろうか?という疑惑の目でこの売り文句を見ていた。

実際はどうだったか・・・?

いや、マジいいっすよ、これ。必須アイテムだとはいわないけれど、実際に相当便利だった。

マンション1階にオートロックの集合玄関があるので、「鍵を持ち歩かなくて済む・紛失しなくて済む」というわけにはいかない。常に鍵を持参するという点ではこれまで通りなんだけど、帰宅時に鍵の開け締めを意識しなくて済むのはすごく楽だった。なにせこっちは、ベビーカーを押していたり、抱っこひもで重たいチビを支えていたりする。鍵をいじらなくて済むというのがこんなに楽だとは思わなかった。

そして、コロナ時代において、触るモノが少ないというのは衛生面でも良いことだ。

緊急事態宣言だのなんだので遠出できない鬱憤が溜まっているひとは、こういう「おうち消費」で憂さ晴らしをしてみるのも一案だ。生活の質が上がった気になるから。

(この項おわり)

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