江戸前手打蕎麦 蕎香(36)

2012年09月24日
【店舗数:—】【そば食:510】
東京都板橋区前野町

サーモンマリネ、秋野菜の天ぷら、もりそば、サッポロ黒ラベル、菊正宗

先日の上野藪そばで、もう世の中には新蕎麦が出回り始めたことを知った。今年の秋は精力的に蕎麦を食べ歩こう、と思っていたので、おかでんにとってはいよいよ号砲が鳴った状態。パン食い競走ならぬ、蕎麦喰い競走のスタートだ。

そんな状態の中、やはり早い段階で訪れておきたかったのは、板橋区の「蕎香」だ。ここでおかでんは蕎麦のイロハを習ったわけであり、また、新蕎麦の旨さを教えてくれたお店だ。過去にこのお店を訪問した回数は申し分なく、おかでんにおける蕎麦評価の「基準」となっている。だからこそ、新蕎麦シーズンのはしりの時期にここはぜひ訪れておきたかった。確かこの店、9月には新蕎麦を扱っていたはずだ。

例のごとく結構な時間とコストをかけて現地入りする。おかでんにとっては、それだけの価値があるお店だと思っているから、時間とコストについては言いっこなし。でも、毎週通うのはさすがに無理だな。

ビール

店内に入り、いつも通りビールを頼む。もちろん中瓶のサッポロ黒ラベル。

客席はほぼ満席状態。平日のお昼でも、結構繁盛しているのだな。中央にある大きな机では、5人の有閑マダムが蕎麦食べながらおしゃべりに興じていた。なんだかのんびりした感じでいい雰囲気。

そんな光景を見ながら、ビールを飲む。繰り返すが、今日は平日だ。背徳感がいいスパイスになっているね。大変に味わい深い。

サーモンマリネ

今日も壁いっぱいの臨時メニュー。さて、何を頼もうかな・・・。

毎回注目してしまうのが、「新じゃがいものかき揚げ」だ。多分、ビールを飲んでいるからだと思う。そんなにビール飲みたいなら安居酒屋にでも行けや、と思うが、蕎麦屋のビールっておいしいんだよなあ。まったりしているし、店内全面禁煙の店が多いし。

新じゃがいものかき揚げは今回パス。以前食べた料理だし。

そのかわり、サーモンマリネ(350円)と秋野菜天ぷら(350円)を注文。

いつも、手替え品替えしつつ、このお店は酢漬け料理を一品用意している。今日みたいに蒸し暑い日にはさっぱりしたものが食べたいので、このサーモンマリネはうってつけだ。350円という値段も毎度毎度ありがたいことです。

サーモンマリネを食べつつ、「この料理だったら菊正宗が合うかな、それとも黒ラベルかな」と思案する。蕎麦屋で、お酒が入って若干ほんわりした状態で、こういう事を思案するのはとても幸せな気分になる。結局、今日は本格的に酔う気分ではなかったので、ビールで突き進むことにした。

秋野菜の天ぷら

秋野菜の天ぷら。

鳴門金時(サツマイモ)と舞茸がひとつづつ。舞茸なんて今じゃ工場生産されているものだ。いかにも秋!という風情ではないけど、それでも「きのこ料理は秋!」というイメージがあるので許す。うん、舞茸食べたら秋の風が吹き抜けていったよ。

鳴門金時は分厚く切られており、どうやってうまいこと中まで火を通したのか、謎だ。低温の油でじっくり火を通したのだろうか?でも、この料理が出てくるまでそれほど時間がかからなかったので、油で揚げる前に何か下ごしらえをしたのかもしれない。

以前訪問したことがある、銀座の天ぷらの名店は「サツマイモを揚げるのに40分近く時間をかける」ということをやっていた。それだけ火が通りにくい、ということだ。

鳴門金時はホクホクして大変においし。ビールと合うかというと微妙で、これはほうじ茶なんかを飲みながらいただくとより美味いと思った。

蕎麦はまだ新蕎麦ではないっぽい

さて、前座試合はここまで。いよいよ本題の蕎麦だ。ビールを飲みながら店内の壁をチラチラ眺めていたのだが、どこにも「新そば」の張り紙がない。やられたッ!まだこのお店、新蕎麦に切り替わっていなかったッ!無念!

あうー。これは完全に読みが外れた。でも、ここで蕎麦を食べずに帰るなんてことはあり得ないので、もりそばを1枚いただいて帰る。まあ、発想の転換で、「新蕎麦直前の蕎麦の味はこんな感じ」と体得する良い機会だったといえる。新蕎麦直前の蕎麦粉でできた蕎麦とはいえ、味は悪くない。これはこれでおいしかった。これが新蕎麦になると一体どうなっちゃうんだろう、とワクワクしてくる。

次はいつ行くかなあ、一か月くらい間をあけておけば確実に新蕎麦に切り替わっているだろうな。

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