藪伊豆総本店

2013年01月19日
【店舗数:347】【そば食:577】
東京都中央区日本橋

鈴廣かまぼこと三ツ葉のわさび和え、せいろそば、南部美人(半合)

藪伊豆総本店

昼下がり、日本橋にある藪伊豆総本家というお店に行ってみた。

日本橋界隈には老舗の蕎麦屋が何軒もあるが、ここもその一つ。江戸時代の天保年間には開業していたというから、相当歴史がある。・・・といっても、「天保」って西暦で何年だったっけ?江戸時代の年号で言われても、いまいちピンとこない。ええい、とにかく老舗だ、老舗。それでいいじゃないか。

お店に行ってみると、料亭かと思わせるような外観でちょっとびびる。でも、歩道に「そば」とか「ご宴会ご会食予約承ります」ののぼりが出ているので、フレンドリーではある。怖じ気付かずに中に入ってみよう。

藪伊豆総本店店内

二階に案内される。15時過ぎの来店ということもあって、客はおかでんただ一人。広い店内が貸し切り状態だ。わーい。でも、蕎麦屋の貸し切りって別にうれしくはないんだよな。「旅館の大きなお風呂が貸し切り状態」だったらプールのように泳ぐとか、そんな楽しみがあるけど。蕎麦屋の場合、ある程度お客さんがいた方がむしろ居心地が良い。

ちなみに一階、二階は通常のお客さん席で、三階は宴会席になっているらしい。三階だけは入口が違う。

特別純米酒 南部美人

あんまり飲みたい気分ではなかったのだけど、とりあえずお酒を頼む。何がどう「とりあえず」なんだか、自分でも分かっていないのだが、とりあえず。お品書きに「東北応援!」と赤字で書かれていたので、「特別純米酒 南部美人」を半合頂くことにした。飲む事ぐらいでしか応援できずにすいません。お値段420円。このお店、半合からお酒が注文できるのはありがたい。

やってきたお酒は、従来の一合升より一回り小さな升とグラスだった。面白いね、半合で頼んでも一合同様の風情で提供されるんだな。

お通しの蕎麦味噌をちびちび食べながら、南部美人を飲む。ああ、いい感じだ。半合で頼むと、お酒をすぐにカラにしてしまわないよう、慈しみつつ飲むことになるな。これは良い飲み方かもしれない。

鈴廣かまぼこと三ツ葉のわさび和え

お品書きの中に、「鈴廣かまぼこの板わさをたのしむ」という一枚ビラが入っていた。鈴廣といえば小田原で有名なかまぼこメーカー。そことタイアップして作った一品らしい。ええと、「鈴廣かまぼこと三ツ葉のわさび和え」か。いいね、それ。頼んでみよう。

出てきたのは、みずみずしい三ツ葉に細切りのかまぼこが加わり、わさびで和えたものだった。三ツ葉のしゃくしゃく感のあとにかまぼこのもっちり具合がやってきて、それを追いかけるようにわさびのツーンとして風味がくる。時間差攻撃。うん、おいしい。もう少しかまぼこが太く切ってあって食感を主張した方がよいとは思うが、三ツ葉とのバランスを考えたらこれくらいが丁度良いのかもしれない。

せいろそば
せいろそばアップ


せいろそばを頼む。お値段が驚きの480円。自家製粉しているお店の蕎麦とは思えない価格設定にあぜん。「老舗」と呼ばれる蕎麦屋は蕎麦が安い店が結構あるが、ここは特にすごい。500円を切る価格なのは他に類を見ないのではないか。

値段がお安いからといって量が少なかったらあまり意味はないのだが、比較的しっかりとした量が盛られていたのには脱帽だ。

蕎麦は機械によって製麺されたものと思われる。食感がやや単調な感じ。蕎麦の香りは口に含むとほのかに香る。そういえば店先に「石臼粉挽小屋」という部屋があったな。自家製粉をやっているんだな、このお店。

そば茶とダッタン茶

食後、蕎麦湯を飲んでリラックスしていたら、「韃靼茶の試飲をやっていますので」とご主人が湯飲みを持ってきてくれた。左がそれまで飲んでいた普通の蕎麦茶、右が韃靼茶。韃靼茶の方が色が濃い。オレンジに近い色をしている。

飲み比べてみたが、韃靼茶のほうは想像していた苦味がなく、飲みやすい。ただ、ノーマル蕎麦茶にある「香ばしさ」が無く、面白味のない味だと思った。健康を考えれば韃靼茶の方が良いのかもしれないが、単に味だけで比較すればノーマル蕎麦茶の方に軍配を揚げたい。

ごちそうさまでした。お会計が案外安く済んだので、うれしくなりながらお店を後にした。

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