板蕎麦 香り家(01)

2014年03月15日
【店舗数:370】【そば食:608】
東京渋谷区恵比寿

山菜の天ぷらそば切り

板蕎麦 香り家

恵比寿を訪れた際、なんとなくこのあたりで蕎麦屋はないものかと調べたら見つけたお店。

「板蕎麦」といえば山形の蕎麦。太く、ざらついたワイルドな食感が懐かしい。久々に食べてみたくなった。

しかも、「香り家」という名前がいい。おいしい蕎麦を決定付ける要素の一つである「香り」を重視しているっぽい。

名前勝ち!早速訪れてみた。

お店の外観はとても地味。事前に情報がないと素通りすること請け合いの店構え。暖簾すら、出ていない。

やる気があるんだろうか?と心配になるが、店内は待ち行列ができるほどの繁盛っぷりなのでやる気十分なのだろう。

お品書き

この時期、山菜の天ぷらが食べたくて仕方がない。

でも、春限定の食べ物だし、一般的な野菜と違って流通量が知れている。そのため、どこに行けば山菜の天ぷらが食べられるのか、さっぱりわからない。

こればっかりは、山方面に行けば食べられるというわけでもないし、天ぷら専門店に行けば必ず食べられるというわけでもない。

そうなると、やっぱり蕎麦屋が一番確実なのかなあ、と思う。

もちろん、蕎麦屋だって山菜の天ぷらを扱っていないお店のほうが多いはずだ。でも、酒肴とかにちょっとしたこだわりがあるお店はこの手の料理を扱っていておかしくない。

今回、念のためにお品書きを仔細に眺めてみたら、「山菜の天ぷらそば切り」という文字を発見。すばらしい!ぜひこれを注文しなければ。

「初めてのお店だし、大しておなかは空いていないし」

と、一番基本的な蕎麦を何も考えずに頼むという愚行に出なくてよかった。

蕎麦米

このお店のおもしろいところは、卓上に炒った蕎麦米が置いてあることだ。

「そのままお召し上がりください」と書いてあったのでぽりぽり食べてみたが、あられのような感じだった。ちょっと小粒なのでおやつとしては物足りないが、悪くない感じ。

後でそばつゆの中に入れてみたが、これはあんまり意味がなかったようだ。お茶漬けに入れると、香ばしさが出てよさそうだ。

山菜の天ぷらそば切り

山菜の天ぷらそば切り。

ランチタイムは炊き込みご飯がサービスで付けられる、ということだったのでお願いしてみた。

天ぷら

天ぷらは、菜の花、小うど、たけのこ、たらの芽、ふきのとう。

値段の割にはきっちりといろいろ入っていてうれしくなる。やっぱり天ぷらって、海老はいらないよな、というのが2014年おかでんの気持ち。もちろん海老の天ぷらはおいしいのだが、それによって天ぷらの値段が異様に跳ね上がってしまうのは残念すぎると思っている。だから、海老はいらないから、その他の食材でふんだんに天ぷらを作ってくれよ、と思う。

ふきのとうの独特の苦味をかみ締め、「ああ春だな」と感じる。この「お子様には理解不可能な苦味」、大人になってよかったと思うことの一つだ。

そばアップ

板蕎麦は、大きめの木箱に入れられて出てくるのが定番。水切りをよくするためか、蕎麦の隙間が目立つ。もう少し小さな木箱にした方が見栄えがいいのに、と思う。

おそらく大盛りにするとちょうど良い「隙間加減」なんだと思う。でも、このお店には「大盛り」はなく、「おかわり」がある。おそらく、この隙間も計算されたうえのものなのだろう。

天ぷらには天つゆがついていない。だから、蕎麦と天ぷらは一つの辛汁を共有することになる。大根おろしを入れたり、わさびを入れたり、ねぎを入れたり・・・と、欲張って薬味をあれこれ入れると混沌としてくるので注意だ。

がしがしと噛みながら食べる蕎麦は、楽しかった。たべたぁ!という気にさせられ、良い時間が過ごせたと思う。

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