おくとね

2015年01月23日
【店舗数:380】【そば食:635】
東京都港区新橋

舞茸天そば

新橋といえば、烏森口側の「ニュー新橋ビル」がサラリーマンの聖地だとか魔窟と言われて有名だ。そのビルの中には、居酒屋からゲーセンからパチンコ屋から金券ショップからマッサージから、とにかくおっさんが愛するいろいろなお店が詰まっている。

しかし、余り取り上げられないが、汐留方面の「新橋駅前ビル」も、「ニュー新橋ビル」に負けず劣らず味わい深い。新橋駅から地下でつながっている利便性もさることながら、間口が狭いお店が沢山並び、そのほとんどがチェーン店ではない個人商店で面白い。

そんな中に、「舞茸天ぷらがデカい」と評判な立ち食い蕎麦屋がある、と聞いたので行ってみた。その名を「おくとね」という。

おくとね

狭い店内には、サラリーマンがあふれんばかりにいる。専業主婦の奥様方、世の旦那諸君はこういう生活を送っているのです。朝夕は通勤ラッシュに揉まれ、そしてお昼も通勤ラッシュに負けず劣らずな狭いところで、隣のおっさんと肩をぶつけながら蕎麦をすする。

舞茸天そば

舞茸天そば。

確かにこれはデカい。丼からはみ出る舞茸天。・・・というか、これ、舞茸なんか。群馬あたりの蕎麦屋・うどん屋にいくとよく見かける舞茸天とはなんだか別物っぽい。あっちは結構大ぶりな状態で揚げるが、こちらは細かくバラバラになったものを揚げている。舞茸の生産過程で崩れた部分を格安で仕入れているのだろうか?でも、こういうかき揚げにして供するなら全く問題はない。

食べてみるが、すぐに舞茸天は崩れる。つゆに浸かっている部分は、箸で捕まえることができずにホロホロとつゆに溶けた。天かすのようなものだ。がっちりと舞茸が入っているわけではないので、汁気にめっぽう弱いかき揚げだった。

かき揚げ単体としてはどうかと思うが、でも天かす入りの蕎麦だと思えば、これがマズかろうはずがない。実際、この蕎麦は旨かった。麺は「おお、久しぶりに喰ったぜこんなの」と思わせる、小麦粉三昧なもの。でも、その分ツルツルとして歯ごえが良い。かき揚げの油が醸し出すまったり感と真逆な存在で、それがおいしさを感じさせた。いや、これはこれで好きッス。

かき揚げをガリガリかじる、というのはあまりできなかったけど、面白い蕎麦として印象的だった。

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