清水茶屋

2017年11月25日
【店舗数:415】【そば食:685】
東京都八王子市上恩方町

陣馬そば

この日は、「陣馬山→高尾山食い逃げ縦走ツアー」のため、東京と神奈川県の県境にある山奥にやってきていた。

本当はオフ会として開催する予定だったけど、雨のため2回も延期となっていた企画。

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陣馬山から高尾山までは、ゆっくりしていると8時間近くかかる縦走コースなので、日没時間が早い時期や、厳冬期にはあまり向かない場所だ。なので、オフ会を楽しみにしていた方々には申し訳ないけど、「天気がよさそうだし、明日行っちゃえ!」と思いつきで陣馬山を目指した。

このあたりの顛末は別途「へべれけ紀行」で紹介することになるので、ここでは省略させて欲しい。

この企画は、「縦走ルートのあちこちにある茶店を全店立ち寄り、そこでうまいもんを食べていく」というものだった。そんなスタンプラリー的な企画が成り立つほど、この縦走ルートには茶店がたくさん並ぶ。さすがは東京都が誇るグリーンツーリズムのメッカだけある。

清水茶屋

でも、誤算だったのは、最初の到着地点である陣馬山山頂に、なんと3軒も茶店があるということだった。「全店立ち寄る」のが企画の趣旨なので、ここでつまづくわけにはいかない。そのために、朝ご飯抜きで登山、という無謀なことをやったわけだし。

とはいえ、1軒目の茶店でけんちん汁、2軒目の茶店でなめこ汁をいただいた時点で、早速ウンザリしてきたのは事実だ。3軒目となる、清水茶屋では、何か別のものを食べたかった。しょうゆや味噌を味のベースにしたものは、ちょっと食傷気味だ。

とはいえ、こういうところで扱っている料理というのは制限がある。おでんとか味噌田楽とか、うどん・そばとか、そういうのばっかりだ。「ピザがあります」といった洋食はいっさいない。そういえば、カレーライスすらないと思う。たぶん、米を炊くのが大変だからだろう。

山なのにアイスクリームがある

清水茶屋、どうしたものか。アイスクリームやシャーベットも売っていたけど、そういう下界でも食べられるものを山頂で食べるのは悔しい。もう少し、陣馬山山頂ならではの食べ物、がいい。

清水茶屋受付

結局、そういう葛藤を自分のなかでケリをつけさせたのが「陣馬そば」だった。600円。ネーミングがいい。おそらく、これから先のルート上にある茶店でも、蕎麦は扱っているだろう。しかし、「陣馬そば」を名乗っているはずはない。つまり、「陣馬そば、食べたことがあるよ!」と自慢(?)するためには、ここで食べるしかない。・・・だからどうした、という理由だけど、そういう心の整理がついたので、ここで陣馬そばを食べることにした。

最初、「おさしみこんにゃく」を頼もうかと思ったけど、さすがにこんにゃくだけ食べるのは寂しすぎた。店員さんに「何にします?」と聞かれた際、とっさに「こんにゃく」と言いかけた言葉を引っ込めて、「陣馬そば!」と答えたのだった。

とっさに言葉を変えたついでに、「あ、あとノンアルコールビールも!」と頼んじゃったけど。おい、いらないだろう、今ノンアルコールビールは。

自分の中では、「今日の縦走ルートの中で、最高標高地点にやってきたから、ご褒美」ということになっているけど、まだ登山開始から一時間だ。早い、早すぎる。案の定、飲んでも全然「お疲れさま感」はないし、酔っ払うわけでもないし、そもそもノンアルコールビールってのは大してうまいものではない。「何をやってるんだ、オレ」という気持ちだけが残った。

陣馬そば

それはともかく、陣馬そば。

山の上で提供される蕎麦だから、600円とはいえ、かけそば程度のものしか出てこないのだろう、と思っていた。しかししかし、「こりゃあ贅沢だ!」と思わずつぶやいてしまうくらいの、具だくさんだった。

山菜、きのこ類、練り物2種、なると、ねぎ。

これは駅の立ち食い蕎麦屋であっても、500円はとってもおかしくない。いや、もっと高いかもしれない。それを思えば、とても良心的な値段だと思う。山頂に3店舗も茶店があって、お互いが切磋琢磨の企業努力をしているからだろうか?

これらの食材を、ボッカでふもとから運び上げているのか、それともヘリコプターを使って山頂に運び上げているのかはわからない。でも、いずれにせよ、すごく輸送コストがかかるのは間違いない。嬉しいね、まさか山の上でここまで贅沢な蕎麦が食べられるなんて。お店に感謝だ。

肝心の蕎麦の麺はいまいち。湯の温度が低かったのか、茹で加減が悪かった。

とはいえ、甘くてしょっぱいつゆをついついぐいぐい飲んでしまった。登山で汗をかいたから塩分補給、という意味ではないと思う。というのも、この直前になめこ汁やけんちん汁を食べているからだ。それだけ、つゆが性に合ったんだと思う。

最初の山で食べすぎた。体が随分重たくなった状態で、ここからはじまる長い縦走ルートの踏破に挑戦だ。

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