育休パパは厨房出禁。高級冷凍弁当の「単価」に震えつつ在庫を回す日々

僕が育児休職中、食事を作るために厨房に立つことは少なかった。

お雑煮を作ることはあったものの、それ以外はいしが料理を作ることが多かった。

本当は休みであることをいいことに、僕が凝った料理を作りたかったのだが、そのような機会はなかった。

むしろ、在職中はほとんど僕が作った料理を食べているいしが、ここぞとばかりに厨房に立った。

僕はネットスーパーでの買い物と、Amazon定期オトク便といった通販を多用する。

そういったところでは買いづらいもの、実物を見てから買うかどうか決めたいものならばスーパーで買うのだけれど、肉のハナマサを愛する僕は、吸い寄せられるようにまずハナマサに行ってしまう。

その結果、我が家には食材が豊富にあった。というか、過剰だった。

それをずっと気にしていたいしが、今回の休みを機に「食材は買わなくていいから。任せてほしい」と僕にきっぱりと言ってきた。

料理は自分が作る、お前は余計なことをするな、まずはパントリーの在庫減らしだ、というわけだ。
要は、僕は厨房からシャットアウトされたわけだ。

「パントリー」といえば聞こえはいいが、あれこれ食材を買ったままにしているから在庫が積み上がっただけの、ただの食材置き場だ。
計画的にストックしているわけではないから、始末が悪い。

お陰で、数日間は葛切りの炒め物、春雨のサラダといったものが食卓に上り続けた。
高野豆腐は我が家のメインおかずとして、しばらくの間君臨し続けた。

結果的に出産前後、いしが比較的元気だったのでこういうことになった。
しかし、どうなるかは事前にはわからないことだ。
出産後は体調がすごく悪いこともあるだろうし、夜に眠れずに衰弱しているかもしれない。

いしから、12月上旬に「あなたの年末年始休暇までもたないかもしれない」と言われたとき、ちょっと焦った。

12月の僕は、昼夜関係なく働いていて、4時間寝てから起きてまた仕事、なんて日がザラだったからだ。そんな最中に子どもが産まれたら、サポートに回る余裕が僕にはない。

いしは、「冷凍食品があれば生活できるし、わざわざ料理を作らなくても大丈夫」と言う。
ならば、まだ僕が勤務中の時期に産まれても良いようにということで、冷凍食品をあれこれ発注した。

ちょうどAmazonのセールをやっていた時期だったと思う。
例年はブラックフライデーセールがAmazonの年末最後のセールだけど、2025年はそのあとにもう一回セールがあったので都合が良かった。

ご飯は家の炊飯器で炊けばいいし、スープだって自炊すればいい。
だから、おかずだけの冷凍食品が買えればよかった。
ご飯もトレイに乗っかっているお弁当形式は、冷凍庫の場所を食うだけでむしろいらない。

Amazonで見繕ってみたのだが、どちらかというと高齢単身者をターゲットにしているのか、「低カロリー」「高タンパク」を謳っているものが多い。

いや、カロリーや塩分はさほど気にしていないので、とにかく満足感が欲しいんだがな、と思いながら、口コミを参考にしつつ選んだ。

3種類。

  • [冷凍] 阪急デリカ 和風メニューアソート 1食×6種
  • 三ツ星ファーム 人気セレクト (14食)
  • デリピックス 冷凍弁当 ミシュランシェフ監督 お試しセット (12食セット)

こういうのは、何食入りのパッケージを買うか選べることが多いのだが、当然のことながら大きなロットのほうが1食あたりの単価が安くなる。

1食いくら、というのはもっともコスト意識が高くなるジャンルなので、とても気になることだった。

その結果、お試しで導入するにはちょっと多めのロットで発注してしまった。
それがドスドスと我が家に届いたので、いしは目を丸くし、どうやってこれを冷凍庫にしまおうかと四苦八苦していた。

この手の冷凍食というのは、決して安いものではない。
輸送コストがかかるから仕方がないのだが、普段使いするには躊躇する価格だ。

だから、ついつい大きいロットを選んで単価を下げようとし、結局冷凍食をパクパク食べる我が家のエンゲル係数は上がってしまうことになる。

結果的に、僕が休みに入ってからの出産だった。
そのため、「仕事で手が空かない僕にかわって、料理は冷凍食を食べる」という切実なシナリオではなく、のんびりとお昼ご飯で食べる食事になった。

冷蔵庫を占領する大量の冷凍食品が届いたとき、いしは「またこんなことを相談なくやったな!」という呆れ顔だったけど、結果的に食べる段階になって喜んでくれた。

なにしろ、毎日違う味で料理が楽しめるからだ。
「選ぶ楽しみ」が家にいながらある、というのは外出ができる状態ではない彼女にとって、ささやかな娯楽になったと思う。

そして、12食や14食といったセットものは、同じ料理が2食分ある。
なので、食べてみてお気に入りの味を見つけたら、「次はこれ、いつ食べようかな」と彼女はウキウキで順番の作戦を立てていた。

僕はというと、最初のうちは一緒に食べていたけど、途中で彼女だけに冷凍食を任せ、僕は違うものを食べていた。
というのも、やっぱり値段が結構高いからだ。

Amazon定期おトク便利用で割引を適用しても1食700円~1,000円近くする。
それにフリーズドライのスープと自宅で炊いたご飯を添えると、安くても1,000円超え、高いと千数百円になってしまう。

外食でその値段を払うのはご時世柄もう仕方がないが、自宅でのんびりお昼ご飯、というときにこの値段はちょっと罪悪感を覚える。

これが在宅ワークの最中のお昼ご飯なら、「よっしゃ、気分転換に一発贅沢したるか」と言いながら食えるのだが、休職中だとどうにもそういう気持ちになれない。

とはいえ、いしが味にとても喜んでくれたし、外出をしない状況において格好の気晴らしになったので良い買い物だったと思う。

出産育児介護、その他多忙な人の「何かあった時でも、『メシ作るのめんどくせー』となってポテチだけで済ますような生活にならないように」というお守りとしては最適だ。

その際、スーパーやコンビニの冷凍コーナーで売られている単品惣菜ではなく、ちゃんと一食分の料理として成立しているものがいい。
満足感が段違いだ。今回、この「満足感」というのがキモだったと思う。

ただし、男性にとっては量が少ないので、あとはご飯の量で腹具合を調整するといい。

個別評価

阪急デリカ:
1食あたり600円ちょっとと安め。その分、冷凍惣菜感が強く、ワクワク感に乏しかった。
お肉はふんわりしていて冷凍ものとは思えない食感で素敵。ただしややしょっぱい気はした。

三ツ星ファーム :
一皿に色とりどりの野菜が並び、気持ちが豊かになれる。僕は気に入った。
高さがある容器で、料理が混ざらないよう工夫してあるが、そのせいで冷凍庫のスペースを猛烈に食う。取り扱いに困ったのと、電子レンジで温める際、全部が均等に温まらずやり直す手間が何度も発生した。1食700円くらい。

デリピックス:
いしが一番気に入ったのがこれ。
厚みが薄い容器で、冷凍庫の収まりがいい。量が少ないのではないか?と不安になるが、いし曰くこれで十分だし、魚料理が美味しかったとのこと。他人におすすめするならこれが一番良い、ということだったので、高齢の母に同じものを買って送った。「今日はしんどいなー」というとき、冷凍食という選択肢もあるんだよ、というのを教えるために。1食900円近い。

ちなみに、これらを夕食に出すことは一度もなかった。
せっかくのお高い料理なのだからとも思ったが、夜は保育園から帰ってきた弊息子タケも食卓に加わる。
彼は大人と同量の食事を要求するし、実際に平らげる。
まだ幼い彼に、1食1,000円の贅沢をさせる必要はない。これはあくまで、大人のための「昼専用」の密かなお楽しみとして完結させた。

余談だが、この絵はタケが書いたもの。

「?!」というマークが気になるが、何にびっくりしているのかは不明。

「おひるごはん わ うどん」と書いてあるのはかろうじて読める。

気になる。何が「?!」なんだろう。

(2026.01.21)

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください