羽田空港でずんだシェイクを前に我が家の教育方針が崩壊する話

仙台駅ビルにあるお店、「ずんだ茶寮」は「ずんだシェイク」を提供するお店として名高い。

僕も仙台に行くときはこのずんだシェイクを必ず飲むようにしている。
それくらい、文句なしに美味しい。

実は、わざわざ東北まで足を運ばずとも、羽田空港にもこの「ずんだ茶寮」はある。

空港到着がギリギリでない限りは、第2ターミナル3階のずんだ茶寮に立ち寄って、ずんだシェイクを頼むことにしている。
ちなみにこのお店、隣が「ピエール・エルメ」という布陣だ。それだけこのずんだシェイクの格が高いと、空港の施設運営会社も考えているっぽい配置でニヤリとする。

ここで僕としたことが、毎回レジの前で「シェイクを大きいサイズにしようか、それとも小さいサイズにしようか」と、セコい悩み方をしてしまう。

そうこうしているうちに、隣にいる弊息子タケが「当然自分も1杯まるごと、もらえるんですよね?」という、確信に満ちた顔でこっちを見てくる。
こうなると、男親のプライドとして「じゃあお父さんは大きい方で」という答えになってしまうのだった。

普段なら、タケに甘いジュースの類いはほとんど与えていない我が家だ。
それなのに、なぜかずんだシェイクだけは、4歳児(当時)が一人前をまるごと豪快に飲んでいる。

甘いものを与えない方針は主にパートナーであるいしの教育方針なのだが、同時に彼女は「親子間で食べ物をシェアすると、唾液を経由して虫歯菌が移る」ということも強く懸念している。

なので、とりわけが難しいもの、とくに今回のようなストローで吸い上げるシェイクの類いになると、二つの教育方針が脳内で正面衝突を起こすらしい。
結果、「虫歯菌を移すくらいなら、しょうがないから一人前ね」という、我が家における超法規的措置の特例が適用されるのだった。

いしの鉄の掟を、ずんだの緑色の魔力が軽々とすり抜けていく。

窓の外の飛行機を見ながら、冷たいシェイクを吸い上げる父と息子。
それぞれの思惑はともあれ、実にご満悦なフライト前のひとときだった。

(2026.02.07)

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