ジョイントマットにまつわる話

子育てにおいて、ジクソーパズル状のジョイント・クッションマットはほぼ必需品だと思う。フローリングの家だけでなく、畳の家だったとしても子供が畳を汚さないように敷いておくと便利だ。

子供がドスドス飛び跳ねて、マンションの下の階にご迷惑をかけたらまずい・・・という心配の解消も大事だけど、おむつ交換や着替えをする際に子供をそのままゴロンとマットの上に転がすことができるのは楽だ。さすがにフローリングに寝転がらせるのは冷たいし硬いので忍びないが、クッションマットなら大丈夫。

そんなわけで我が家にもジョイントマットが導入されているのだけど、弊息子の格好のおもちゃになっている。ベリベリと隅のパーツを引き剥がし、撒き散らすか口にくわえている。

毎日掃除をしているとはいえ、床のものなので舐めるのはどうかと思う。「俺の靴を舐めろ」という言葉が漫画やドラマでしか出てこないような最大級の侮辱発言なのに対し、彼は積極的に床のマットを舐めている。なんて卑屈なんだ。いや違う、純粋無垢というのはこういうことだ。床のマットでさえ、舐められる。仏にもっとも近い存在が、赤子なんだと思う。

とか感心している場合じゃないので、見つけ次第彼のもとからパーツを回収。ときどき、どこへ行ったかわからなくなり、親は這いつくばってパーツを探すことになる。

「パーツ引き剥がし」をタケが覚えた当初は、「白、ベージュ、焦げ茶色」の3色あるパーツのうち、決まって焦げ茶色のパーツをターゲットにしていた。おそらく、子供の視力だと焦げ茶色が目立って見えるのだろう。彼の様子を見ていると、コントラストが強い暗い色、そしてオレンジや赤い色に対する反応が強い。

ジョイントマットは、最初100円ショップに売られているものを使っていた。しかしタケがうつ伏せができるようになり、ゴロゴロするようになってアカチャンホンポ製のものに切り替え、さらに今は西松屋のものを使っている。

ほんとうはアカチャンホンポ製のマットを追加購入したかったのだけど、購入したマットがちょうど廃盤になってしまった。あちこちのアカチャンホンポに電話をかけて、「どうやら◯◯店なら店頭在庫があるらしい」と聞いては買いに行き、結果的に空振り、というのを繰り返した。

マット同士を接続する凹凸の形は、メーカーによって異なる。JIS規格で決まっていれば買う側としては楽なんだけど、違うメーカーのものをつぎはぎすることができない。アカチャンホンポに聞いたら、僕らが買ったマットの後継モデルに当たるマットでさえ、凸凹の形が違うらしい。これにはまいった。

結局、マット一式を買い直すことになった。なにごとも、互換性は大事だ。

いずれ遠くないうちに、「LEGOと偽LEGO」「プラレールとプラレール的なもの」みたいな、微妙に寸法が違うものを買ってしまい頭を抱えるようになるのかもしれない。拡張性が前提となるものを買う時に、最初の一発目に何を買うかは大事。

(2021.12.28)

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