防衛力強化

我が家には加湿器が置いてある。

前の家もそうだったけど、今の家は24時間換気が「余計なお世話!」というほどしっかりと作動していて、冬は空気が乾燥する。加湿器を作動させても焼け石に水の感じがするけれど、やらないよりはマシと思って作動させている。

全国のみなさん、家の壁にエコカラットを付ければお部屋の湿気がコントロールされたり防臭効果があるって期待しちゃダメですよ。そんなん、おまじない程度にしか効果がないですよ。エコカラットは見栄えが全て、くらいに思っておかないと。

そんな我が家の加湿器だけど、頻繁に水の補充を行うために台車の上に乗せている。フローリングの上を引きずると、床に傷がつきそうだからだ。

しかし、この加湿器を弊息子が見逃すわけがない。ダイニングの片隅でゴーと音を立てて風が出ているのが珍しい。しかも、つかまり立ちするのにちょうどいい高さだ。格好の標的になった。

これは危ない。

この加湿器を押し倒して下敷きになったら、大怪我はしないだろうけど痛いだろう。

タケが加湿器に抱きついても倒れないように、耐震ジェルを買ってきて台車と加湿器の間に貼り付けた。一応震度6まで耐えられるようなことは書いてあるものだ。

だが、しばらく使っているうちに耐震ジェルの効果がなくなってしまった。日々、台車を動かすたびにジェルに負荷がかかっただろうし、そもそも100円ショップで売っているものなので信頼性が怪しい。

案の定、タケは加湿器をガタガタいわせはじめた。しかも、電源ケーブルを引っ張ったりもする。

いかん、なんとかして加湿器に近づけないようにしないと。

そこで、タケが食事のときに使っているハイチェアを置いて、加湿器をガードすることにした。

しかしタケも馬鹿じゃない。しばらくして、このハイチェアは安定を高めるために足が大きく開いていて、下を潜れば加湿器にたどり着けることに気が付いた。ハイチェアの下に入り込んで、加湿器を触り始めた。なんでそこまで加湿器にこだわるか。

親が間近で見て安全を確保した状態で彼の行動を観察していると、加湿された風の吹出口に顔を近づけ、そこからでてくる風(気化式加湿器なので、熱くない)をおでこに当ててご満悦だ。それはそれで無害なんだけど、加湿器に掴まって立ち上がるのはいかん。「それは勘弁してくれ」と0歳児に言っても通じる相手じゃないので、やっぱり近づけさせるわけにはいかない。さらに対策を考えないと。

というわけで、現在はこういう構成になっている。加湿器、ダイニングチェア、子供用のハイチェア。

電車ごっこでもやっているかのようだ。でも、これはれっきとした大人が必死に進撃の子供を阻止しようとしている姿だ。

(2022.01.30)

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