カブトが逃げる端午の節句

弊息子タケが生まれた昨年、実家から端午の節句用にかぶとが送られてきた。

今どき新たに買ったというものではなく、僕の兄弟が生まれたときに、僕の祖父母から贈られたものだ。つまり、購入から半世紀が経っているという代物だ。

僕の母親は異様に物持ちがよく、しかもその結果ゴミ屋敷化せずにこうやって必要な時にサッと送ることができるからすごい。それにしても、半世紀前のかぶとがまさかタケのために再登場するとは。

一年前の2021年、端午の節句のときはこんな感じだった。テレビ台脇の書画ラックの上に飾った。なにせ大げさだ、箱の上に鹿の皮をうやうやしく敷いて、そのうえにかぶとを乗せる。武田信玄の軍師として活躍したとされる、山本勘助のかぶとだ。

2022年もかぶとを飾る時期がやってきた。虫干しの意味もこめて箱から出す必要があったが、2つの懸念点があった。

一つは、現在ロシアがウクライナに侵攻しており、「子どもの健やかな成長を願って」かぶとを飾るのがポリコレ的にどうなのか?ということ。世間体の問題もさることながら、武具を飾ってもあまり楽しい気分じゃない。

もう一つは、タケがテケテケと家中を歩き回り、いろんなものを触ることだ。見慣れないかぶとを出したら、秒で押し倒されるに決まっている。「触っちゃ駄目だよ」と言って聞く歳じゃないし、そもそも僕らの言葉をまだ理解していない。

そうなると、手に届かないところにかぶとを飾るしかない。

結果的に、クローゼットや下駄箱といった目につかない場所を除いた、家の中で一番高い場所にかぶとが収まった。これなら絶対に触られることはない。下の壁をドシンドシンとタックルすれば、ひょっとするとグラつくかもしれないけど、そんな無駄なことはしないだろう。

子どもの成長を願うのに、ひっそり家の隅っことは・・・と思ったけど、神棚だって家の片隅でひっそりしていらっしゃる。これもそういうものだ、と理解することにした。

(2022.04.18)

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