突然の熱発で緊急帰京

実家帰省中の弊息子タケだが、夜になって急に38度を超える発熱。

予兆なく、見事なまでに短時間にカーンと熱が上がっちゃった。さすが子ども。

事前に体の違和感があったのかもしれない。でも、まだ言葉を操ることができないので、大人から見る限り突然に見える。

冷房がない実家の寝室があまりに暑くて、それに体がびっくりして体調を崩したのかもしれない。いや、そんなセンチメンタルな話じゃなくて、単に病気を拾ってきただけかもしれない。

いずれにせよ、タケは生後11ヶ月以降、毎月1回は病気になる。母胎や母乳でもらってきた免疫の効力が落ちてきて、保育園生活を送っていることもあってばい菌やウイルスにノーガードになっているのだろう。

さあこれからが大変だ。このご時世「37.5度以上の熱が出た」となると、真っ先に新型コロナウイルスを疑ってかからないといけないからだ。もしコロナ陽性ともなれば、本人はおろか、濃厚接触者となる家族もあれこれ支障が出る。

こんな時助かったのが、抗原検査キットだ。

ちょうど最近、調剤薬局などを中心に厚生労働省が認可した抗原検査キットが市販されるようになった。需要に対して十分な量の供給がされていないため争奪戦の様相を呈しているが(2022年8月時点)、僕らは合計6セット、今回の帰省に備えて確保して持参していた。

発熱でぐったりしているタケには鼻腔ぬぐい方式の抗原検査キットを、そして僕ら親は唾液採取方式の抗原検査キットで早速検査した。三人とも、陰性。まずは良かった。

翌日朝、再度三人とも検査して、陰性を確認した。ひとまず、予定を切り上げて早々に東京に戻ることにした。療養はそれからだ。幸い、タケは一晩で熱が下がった。

とはいえ、申し訳ないがこの後予定されていた、いしの実家で一泊する予定はスキップさせてもらった。さすがにこの状態で「こんにちはー」というわけにはいくまい。

厚生労働省認可の「一般用」抗原検査キットを持っていて、ずいぶん心強かった。やっぱ、抗原検査キットを買うならば一般用に限る。

AmazonをはじめとするECサイト、そしてドラッグストアに行けば抗原検査キットはたくさん売られている。値段はまちまちだけど、中には1回分200円で売っている激安なものもある。そういうのは「研究用」という記載がパッケージにあり、厚生労働省が認可した「一般用」とは明確に分けられている。

・・・なんだよ、「研究用」って。

夏休みの自由研究、みたいな感じでお使いください、というものだ。ちゃんとコロナの陰性・陽性を診断できるとは一言も言っていない。口コミを見ると、「陽性で寝込んでいるのに、研究用の検査キットを使ったら陰性が出た」なんて証言がゴロゴロしている。つまり、あまりアテにならない。

もちろん、「一般用」だからといって、100%の検知率ではなく、検査をすり抜ける陽性はたくさん存在する。そして、医者ではない素人による診断なので、ここで出た結果は確定診断とならない。それを十分に承知しつつも、やはり「真偽が怪しい研究用」よりも信ぴょう性があるのが「一般用」だ。

「一般用」という表現はなんだか信頼できない表現だけど、「医療機関が使う医療用」に対して、「一般人が自宅等で使う」という意味で使われる言葉だ。中身は医療用と同等(だと思う)。

「コロナにかかっていない」ことを証明するのは「悪魔の証明」だ。それは無理なので、せめて「コロナにかかっていないっぽい」という「ぽさ」の精度をどれだけ高められるか、だ。そんなとき、厚労省のお墨付きがそもそもない「研究用」で陰性が出ても、「なるほど」と納得できない。

以前、我が家には「使用期限切れ」の医療用抗原検査キットが1ケース10個入、存在していた。さる医療機関から払い下げてもらったものだ。もらった時はありがたかったけど、よくよく考えると「正しく計測できるかどうか怪しい」キットで検査することに何の意味があるんだ?ということに気づき、結局廃棄した。

写真に写っているのは、以前タケがコロナ陽性になった際に東京都から支給されたもので、MBL(医学生物学研究所)製。それと別に我が家でストックしているのは、ロシュ・ダイアグノスティックス製のものだ。

ロシュ・ダイアグノスティックス
¥6,606 (2022/12/11 23:40時点 | Amazon調べ)

れっきとした「第1類医薬品」で、Amazonでこれを買うときは実際の薬局から簡易的な問診がオンライン上で行われる。あと、医薬品だからなのだろう、Amazonでは口コミ欄が用意されていない。

2022年12月時点で、Amazonの検索窓で「コロナ 抗原検査」を調べると、大量の「研究用」抗原検査キットが表示される。いやいや、研究用はいらないんだ、と検索ワードに「厚生労働省認可」とか「第1類」などを追加しても、結果はほぼ一緒だ。↑のようなマジもんの「第1類医薬品」は検索に出てこない。

「研究用」を売っているメーカーがどれだけAmazonに広告費を積んだのか、それとも口コミ工作をしたのかわからないが、まるで隠ぺいしているかのように検索に出て来ないのにはびっくりした。

試しに、同じ第1類医薬品である「ドゥーテスト(妊娠検査薬)」で検索してみたら、あっけなくヒットした。ついでに、ドゥーテストの検索結果の中に、ロシュ製の一般用抗原検査キットも含まれていた。どうなってるんだよ。

あと、研究用抗原検査キットの皆様だけど、「研究用」の検査結果がさほど信ぴょう性がない、ということが知れ渡ってきたせいもあって、医療機関で使っているっぽいパッケージデザインのものが増えた。つまり、文字だけの素っ気ない箱だ。写真だけ見ると「おっ、これは一般用かな?」と思えるけど、よく見ると「研究用」だ。

厚生労働省のサイトでは、

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27779.html

新型コロナの検査キットは「研究用」ではなく国が承認した「体外診断用医薬品」又は「第1類医薬品」を選びましょう!

と太字で強調されたフォントで書かれている。実際今回みたいなシチュエーションに置かれると、医薬品の抗原検査キットを持っていて良かった、と心底思った。

確定ではないものの、一応一家そろって陰性だったということで、とっとと東京に戻る。

(2022.08.13)

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください