メリーがこれまでで一番愛された玩具かもしれない

弊息子タケは、とても貰い物が多い。洋服やおもちゃはほぼ親戚や友人から譲り受けている。ありがたいことだ。

そんなわけで、親が子におもちゃを買い与えたという経験がこれまで少ない。

タケにおもちゃを買ってあげたいな、と痛切に感じるのは、彼が体調を崩して自宅療養になったときだ。

本当にグッタリ寝込んでいるのは心配だけど、タケの場合はこれまでの多くが「1日のうち、ぐずっていたり寝込んでいるときもあるけれど、元気に動いているときもある」というまだら模様の体調だ。で、その元気なときに退屈をもて余し、結構乱暴になる。

親として、「ああ、今家にあるおもちゃでは飽き飽きしているんだろうな。そりゃそうだよな」と思う。そんなわけで、何か買ってあげたくなる。

たぶん、100円ショップの小物みたいなもの以外で彼にちゃんとしたおもちゃを買ったのは、これだと思う。ベビージム。生後半年前後で買った・・・かな?

親は、「頼む、気に入ってくれよ?」と思いながらおもちゃを買う。子どもが全然興味を示さなかったら、「お金の無駄だった・・・」とかなり残念な気持ちになるものだ。

このベビージムは、本来の役目としては期待をちょっと下回る程度の効果だった。なにせ、ちょっと押せばすぐに倒れてしまい、アーチ状の形を維持できないからだ。ベビージムに吊り下がった、音が鳴るおもちゃを子どもが楽しげにカラカラと鳴らす・・・という微笑ましいシーンはほとんど見られなかった。

でも、子どもの成長というのは子育て素人の親にとってはわからないことだらけだ。

タケが歩けるようになると、じきに自分が歩くだけでなく、何かを手に取って運んだり、ひきずってみたいという欲求が出てくるようになった。そこでタケが目につけたのが、ベビージムだった。

ベビージムを引きずると、ガラガラと音が鳴る。それが彼にとって「自分の力で物理法則を発生させている」という満足感なのかもしれない。大変に気に入って、毎日のようにガラガラと家中を引き回していた。こういう些細なことでも楽しめるのだから、子どもって素晴らしい。

それに比べて大人といったら・・・。知識と経験が増えると、物事を単純に楽しめなくなってくる。

(2022.08.13)

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