逃げる、逃げる

弊息子タケは逃げるのが大好きだ。

私が保育園に彼を迎えに行くと、「パパが来た!」と笑顔で部屋から出てきて、そのまま廊下を走って逃げ出す。抱きつくならかわいらしいが、そうではなく私に追いかけてほしいようだ。

彼は廊下を走って逃げるので、その途中何度も通りすがりの保育士さんから「タケちゃん、廊下を走ったらダメよ!」と注意されるが、それでも言うことを聞かずに走る。

保育園から出ても、手をつないで家に帰るわけではない。彼は走って逃げる。

彼の体力が余っているからというわけではない。眠たくて彼の手がすでにほんのり温かくても、それでも走る。どうやら彼は今後、いたずらっ子に育っていきそうだ。

この写真は、駐輪場で彼を自転車から下ろしたときのものだ。

彼は自転車用ラックの背後に隠れ、こちらの様子を伺っている。身体が大きい大人だとたどり着けない場所に行き、「追いかけてほしい!」と目をキラキラとさせている。

彼の望みは、自分の気が済むまで延々と親が追いかけてくれることだ。しかしその彼の時間軸と、親の時間軸とは違う。親としては、この後彼をお風呂に入れて、夕ご飯の準備をして、本の読み聞かせをして、寝かせなければならない。予定が詰まっているので、いちいち構っていられない。

ある程度彼の相手をしてあげた後、おもむろに彼を抱きかかえる。そしてそのまま家に連れて帰る。彼はべそをかきながら「もっと遊びたい」という主張をする。しかしここで彼を解放すると、1秒もしないうちに全力で逃げ始める。彼への温情は止めておいた方がいい。

彼は大きな声で泣き声を出すけれど、「ねえタケ、僕のかわりにエレベーターのボタンを押してくれるかな?」ととお願いすると機嫌を直す。

(2023.02.04)

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください