視力0.5でもアリの存在は見逃さない不思議

弊息子タケには、不思議な感性がある。

持病の関係で聴覚に支障があるにもかかわらず、自分が大好きな救急車、飛行機、電車の音はわずかでも聞き取ることができる。タケから「電車!」と言われて、親が「えっ?・・・ああ、本当だ、電車が鉄橋を渡る音が聞こえるね」と気がつく。

それとは別に、最近の彼は視覚が随分発達してきた。特にアリに対しては、本当によく気がつく。

調べてみると、1歳児の視力はだいたい0.2、2歳児で0.5、3歳児で0.8程度なのだそうだ。つまり、現時点におけるタケの視力はせいぜい0.5しかない、ということになる。

0.5しか視力がないのに、どうして小さなアリを見つけられるのか、とても不思議だ。

彼は大人の半分しか身長がないので、大人よりも地面がよく見えるというのが最大の理由だと思う。だとしても、視力が0.5しかないというのは日常生活がずいぶん過ごしづらいのではないか?と考えてしまう。というのは、僕自身とても視力が悪いが、0.1未満の視力をメガネで一気に1.2近くまで補正しているからだ。0.5前後の視力、というのをそもそも体感したことがない。

今日も彼は地面をじっと眺め、アリが行き交うのを観察している。彼はまだ幼いので、「このアリはどこから来てどこへ行くのだろう?」と疑問に感じて、アリを追跡するといった発想には至っていない。ただただ、大自然の営みに感心しているだけだ。

(2023.04.06)

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