彼は「恐怖」という概念を身に着けつつある

新宿中央公園は子育て中の家族には大変におすすめだ。遊具の数と規模が他の公園と段違いだからだ。

東京は、ビルばっかりで公園がない印象があるかもしれない。でも、案外公園はあちこちに点在しているのが実態で、「コンクリートジャングル」と形容する人がいればそれは間違った認識だと思う。

ただし、公園があるのは防災上の観点という側面もある。避難場所としての機能、食料や水といった備蓄倉庫としての機能があるので、子どもの遊び場としては優先順位が低くなる。その結果、公園は多い・広いのだけれど、案外遊具が少ない場所が多い。せいぜい、鉄棒とすべり台とブランコがある程度の公園がなんと多いことか。

その点新宿中央公園はすごい。わざわざ遠方から遊びにくる価値があるくらいだ。

今回、塀息子タケが新宿中央公園の滑り台を滑った。滑り台といっても、幅が広い急な坂だ。

2か月半ほど前にここを訪れたときは、彼は自発的にこの滑り台を滑り降りた。えっ、怖くないのか?と当時は驚いたものだ。しかし今回はその逆で、滑り台の上で「怖い」といって尻込みをしている。また僕は驚いた。えっ、前は怖くなかったのに、今度は怖いの?と。

おそらく、このわずか2か月程度の間に、「高い場所は危ない。なにか自分で制御できないことが起きるかもしれない」という想像力を習得したのだろう。または、高いところで怖い思いをした、という経験があったのだろう。いずれにせよ、「怖い」という概念が彼の中に生まれたのを見て、親としてなんだか嬉しかった。これもまた彼の成長だからだ。

(2023.04.09)

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