「ごっくんしたかどうか、見せて」

弊息子タケは、おいしい食事に出会ったら、どんどん口の中に食べ物を詰め込むことがある。

自分の咀嚼のキャパシティを度外視して、スプーンを持つ手がせわしなく動く。完全にバランスが悪い。

僕らは彼に、「もぐもぐ、ごっくんしようね」と声がけをする。しかし、なかなか彼は上手に咀嚼と嚥下ができない。

次の食事に手を伸ばそうとするタケを一旦制止し、「ごっくんしたか、見せて?」と聞くと、彼は口を開けてくれる。ちゃんと食べ物を飲み込んでいる時もあるけれど、飲み込んでいない時もある。

飲み込んでいないときは、彼はちゃんと自覚があるようで、いたずらっ子の顔をする。飲み込んでいるときよりも、むしろ嬉しそうだ。親が「ほら、飲み込んでいないじゃない。ちゃんとごっくんしてね」と自分に構ってくれるのが楽しいのだろう。

親と子の愛情というのは、こういうやり取りの中でも育まれていくのだな、と実感する。

(2023.04.12)

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