僕は、この歳になって子どもと一緒に行動して、いろいろな再発見がある。
滑り台は、僕にとっては40年ぶりくらいの体験だ。弊息子タケが「自分の後ろについてこい」と僕に指図するので、彼の後ろについて一緒に滑り台を滑ることが多い。その時、滑り台によって滑り心地が全然違うことを知った。
子どもの頃なら、当たり前のように知っていた感覚だ。でも、大人になって、その感覚はすっかり忘れていた。滑り台なんて自分の視界に入っていなかったからだ。
ステンレス製の滑り台はまあまあよく滑る。とくに鈍く銀色に光る板が敷いてあるタイプがよく滑って爽快だ。
一方で、最近よく見かける樹脂製の滑り台はあまり楽しくない。摩擦が大きくて滑りにくいのと、滑った後は体に静電気を帯びてしまい、何かに触るとバチッと放電するからだ。あと、雨上がりは滑り台に泥がついていて、気持ち悪い。
いろいろな滑り台がある中で、やっぱり最高なのはローラーすべり台だ。無数のローラーが滑らかな滑りを実現させ、子どもも大人も気持ちよく下へと誘ってくれる。高速で滑ることはできないので、むしろ安全だとも言える。
弊息子タケを、ローラーすべり台がある丘に連れて行ったら彼は大喜びしていた。滑り降りたらすぐにまた丘を自力でよじ登り、滑っていく。それを短時間で30回くらい繰り返していた。
親としては、「今日の彼は大満足のうち疲労困憊して眠りにつくだろう」と喜ばしい光景だ。子どもが勝手に遊び回って、勝手に疲れてくれるというのは最高だ。今後もこの公園には何度も通おう!と僕は思った。
しかし、その後、僕が彼の保育園帰りに「ローラーすべり台がある公園に行く?」と声をかけると、彼は即座に「いかない!」と言うようになった。そしてすぐに「公園!公園は?」と言う。
どうやら彼にとって、遠い場所でも優れた遊具がある公園に行くことよりも、移動時間がかからずに遊ぶ時間を最大化できる近場の公園の方がありがたいらしい。
(2023.04.17)
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