静電気ビリビリ

弊息子タケが体を動かしたくてウズウズしているので、公園に連れて行った。

公園には樹脂製の滑り台が設置されていた。

彼は喜んで滑り台を何度も滑る。彼は親を振り返り、「こっちこっち!」と滑り台の上から叫ぶ。つまり、自分の後ろについてきてくれ、という要望だ。

この要望に答えていると、大人の僕たちは永遠に滑り台を登ったり降りたりしなければならなくなる。これは結構たいへんだ。

なにせ彼は「体力温存」という概念がない。今目の前に遊具があったら、100%の力で遊ぶ。それに親は付き合わないといけない。しかも、親が手抜きをしているとわかると、彼はすぐに「こっち!」と声をかけてくる。親も、全力で遊んでいるような演技をしなければならない。

階段の上り下りは僕にとって肉体の負担ではないのだけれど、カメラを手に持っている状態で、狭い門をくぐったりしゃがんだりするのが面倒だ。また、樹脂製の滑り台を滑る度に、体中に静電気を帯電してビリッと電気が走る。

なので、一人は滑り台の下で「カーンカーンカーン」と言いながら踏切のマネをする役になって体力を温存するようになった。あと一人は、仕方がないので彼の後ろをついていく。途中で踏切役と交代だ。

彼の行動で面白い特徴がある。

時々、彼がごきげんなときは「シュッポシュッポ」と言いながら機関車のマネをして歩くことがある。僕が彼を追いかけながら一緒に「シュッポシュッポ」と機関車のマネをすると、彼はとても喜ぶ。自分の仲間ができた、という感覚なのだろう。一方で、母親であるいしが同じく機関車のマネをすると、決って彼は「ダメー!」と手でいしを制止する。いしが機関車になるのはダメらしい。理由はよくわからない。ひょっとしたら、母親は自分の機関車に乗せる乗客だ、と決めているのかもしれない。だからお客様がシュッポシュッポと言うのはダメ、ということなのかもしれない。

(2023.05.04)

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