えっ、被り物は嫌いだと思ったのに

おかでん一家が実家に帰省した際、弊息子タケの従兄弟のおさがりを義妹からたくさんもらった。

いつも本当にありがたい。僕らは親戚から服や本をもらってばかりだ。

本当は、我が家で不要となった服を別の親戚に渡す、といったバケツリレーができればいい。でも、そういう相手がいないので、我が家が親戚内では最終走者の役割になっている。

ただ、それではもったいないので、椅子やベビーカーといった大きなものは地域の子育てサロンに寄贈している。

そういう営みを日々行っていると、赤ちゃんや子ども向けの商品を扱っているメーカーというのは商売が大変だろうな、と思う。古来から日本の中でもっとも中古市場が成立しているジャンルだからだ。

ただ、そんなエコシステムに逆らうように、子どもは服を派手に汚してボロボロにする。ボロボロにできないならば、ウンチを漏らしてシミを作ってしまい、とても人に譲渡できないようにする。こういう子どもの習性があるので、子供服メーカーはずっと商売ができているのだろう。

さて、義妹からもらった古着の一つに、つばが大きな帽子があった。青い帽子で、ドラえもんに登場するひみつ道具らしきものがたくさん描かれている。でも、どこにもドラえもんのキャラクターは描かれていないし、ドラえもんとも描かれていない。これが著作権的に問題ないものなのか、問題があるものか、判別がつかない帽子だ。

弊息子タケは被りものを昔から嫌がる。帽子をかぶせようとすると、嫌がってバーンと遠くに投げ飛ばすくらいだ。その割には、保育園では大人しく帽子を被って外遊びをしているようなので、TPOはわきまえているようだ。それでも、少なくとも我が家では帽子嫌いで一貫している。

にも関わらず、この青い帽子だけは初見で気に入ってしまった。親が試しに被せてみたら、満足げな顔をする。思わず、帽子を被せた僕ら両親が「えー?」と驚きの声を上げてしまったくらいだ。だって、「どうせ嫌がって被らないだろう」と思いながら、悪ふざけ的な気持ちで彼に帽子を被せたからだ。

翌日以降、朝、保育園に行くときでさえこの帽子を被りたがって玄関でワーワー叫ぶようになった。「ボーシは?」と親に聞いてくるし、帽子が見当たらないと「ボーシ!ボーシ!」と絶叫する。なぜこの帽子が気に入ったのか、理由が全然わからない。

これ以降、彼は急速に自分の服装の柄や色にこだわりを示すようになってきた。彼なりの「お気に入りの服」というのができてきて、それが見当たらないとベソをかくようになってきた。まさか我が子が服にこだわりを示すとはびっくりだ。これが一過性のものなのか、それとも今後も続いていくのか、まだ先の見通しはわからない。

(2023.05.05)

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください