弊息子タケは、「食べるのが面倒な料理」が出てきた際、ほとんど「いらない」と言う。
僕が「美味しいよ?ためしに食べてごらんよ」と声をかけると、「いらないよ!」と叫ぶ。
最近の彼は知恵をつけてきて、料理を見ただけで「これはOK・これはNG」を判断できるようになった。
自分のこれまでの経験に基づき、苦そうな野菜や酸っぱいもの、咀嚼に時間がかかりそうな繊維質は断固食べようとしない。そして、料理を作った僕がすごくがっかりする、という展開になる。
ただ、例外はある。骨付き肉だ。たぶん、食べる面倒臭さよりも、美味しさのほうが勝っているのだろう。彼は他の子と同様に、肉が好きだ。親としては野菜好きの子どもに育ってほしいのだけれど、なかなか親の期待通りには育たないのは世の常だ。
今回、鶏の手羽元を甘辛く味付けした料理を作ってみた。
彼は果たして食べるだろうか?もしこの料理を面倒がって食べないなら、僕が彼のために急きょ別の料理を用意しないといけない。「イヤなら食べなくていい。お前の食事は今日は無しだ」と彼に言うわけにはいかない。
彼の様子を見ていると、最初は骨を縦に持って食べようとして、食べにくくてイヤな顔をしていたが、その後骨を横に持つと食べられることを学び、それ以降は手羽元をずっと食べ続けた。
こうなれば大成功だ。黙々と骨付き肉を食べている間の彼は大人しく、姿勢がよく、夫婦がタケに構わず会話をしていても何も文句を言ってこない。
こういう、彼が食事に集中する料理をたくさん発見できると良いのだけど、今のところ「骨付き肉」がもっとも強い。
さやに入った状態で茹でた枝豆も彼の集中力を高める食事になるのではないか?と期待したのだけど、やっぱり「いらないよ!」と彼に一蹴されてしまった。
(2023.05.13)
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