
節水を目的として、水道栓がボタン式のものがある。公衆浴場でよく見かける方式だが、公園にも時々設置されている。
弊息子タケ、この水道栓を発見して驚いていた。
ボタンを押したら水が出る、という仕組みはすぐに理解した。しかし、ボタンを押したあと、流れ始めた水を触ろうとしたときには水が止まってしまっている。
「えっ、今水が出ていたのに!自然に水が止まった!」ということで驚いたらしい。すでに水が止まってしまった水道栓を指差し、「あーーーーッ!」叫んだ。驚きと、不満とが混じった声だ。
この手の水道栓のボタンは、カチッと押し込むのに力がいるのが一般的だ。2歳児の彼は、全身の力を使ってようやくカチッとボタンを押すことができる。そうやって押し込んだあと、体制を立て直して水を触ろうとするまで、所要時間は数秒。その間に水が止まってしまうのだった。
僕はその様子をじっと見ているだけだ。サポートはしない。彼はいずれ、「どうすれば水を出して、その水を触ることができるか」という工夫をするようになるだろう。その工夫を僕は見届けたいと思っている。
(2023.05.27)
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