歌いながら歯を磨く。ご飯!

弊息子タケの歯磨きは、いつも時間がかかる。彼が歯磨きを断固拒否するほどではないので、その点では親として楽だ。暴れる子どもを押さえつけながら親が仕上げ磨きをしている家庭を僕は知っているので、それと比べると大変ではない。

とはいえ、なかなか親の思い通りに彼が歯ブラシを受け入れてくれないものだ。どうやって口を開けてもらうか、日々試行錯誤が続く。

僕が彼の歯磨きの仕上げ磨きをする際は、いつも合唱の発声練習の真似をしている。ドレミファソファミレドー、という音階で「あああああああああー」と歌い、次に半音を上げてまた「あああああああああー」と音階を歌う。これを声域の限界まで続けていく。

「あああああああああー」と僕が先導したあと、「カモン!」と彼に声をかけると、下手ながらも僕のマネをして音階めいた発声をする。その間は口が開いているので、奥歯を磨くのにちょうどよい。

毎日これを繰り返していると、彼の音程はだんだん良くなってきた。歯磨きで歌がうまくなるというのは予想外だった。あと、テレワーク三昧で殆ど声を張り上げる機会がない僕も、歌うことでちょっと喉の調子が良くなった。親子揃って良い事づくしだ。

なお、彼は「あああああああああー」と歌うだけでなく、僕の「カモン!」も真似をする。しかし、彼はまだリスニングも発声も発達途中だ。その結果、「カモン!」が「ゴハン!」になる。彼ははっきりと「ご飯!」と叫んでいるので、多分舌っ足らずで「ご飯」的な発音になっているのではなく、意図的に「ご飯!」と言っているのだろう。

「ああああああああああー、ゴハン!」と叫ぶ彼は、なかなかにかわいい。

動画に撮って記録に残しておきたいのだけど、僕は歯磨きのサポートをしている最中なので撮影できない。こういう面白い特徴は、いつまでも続くものではない。子どもの急速な成長とともに、現れては消えていく。実際、「ご飯!」と叫ぶ現象は2か月ほど頻出したのち、徐々に消えていった。

(2023.06.07)

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