引き出しを4つ並べて「電車」を主張する

弊息子タケが、あちこちから小物を集めている。

テレビ台の中からマイクやCDを引っ張ってきて、本棚からブックエンド、僕が仕事に使っている机から腕時計や電卓を持ってきた。そしてそれを、床に並べた引き出しの戸棚に乗せている。

お片付けの真似をしているのか?と思っていたが、なんだか変だ。というのも、4つ並べた引き出しのうち、1つには何も入っていないからだ。これは彼の気まぐれなのか、それとも必然なのかがわからない。

僕は彼に聞いてみた。「これは何?」と。

すると彼は、自信たっぷりな顔で「電車!」と言う。電車?これが?

すると彼は、何も小物が置かれていない引き出しにお尻を乗せて座り、「しゅっぱーつ、しんこう!」と叫んだ。

あ、小物がない引き出しは自分が乗る運転席だったのか。

ダイニングチェアを横倒しにして電車ごっこをする、というのは子どもの定番の遊び方だ。しかし、引き出しを電車に見立てるというのは斬新だと思った。「若い人のほうが発想が柔軟」というのは人類の普遍的真実だと思うが、まさにそれを2歳児に教えられた。僕なら、これを電車だと想像できない。

じゃあ、この子どもの想像力に任せて子どもに好き勝手に遊ばせておけば良い、と考えてしまいそうだが、それは違うと思う。やはり、いくら子どもとはいえゼロから1を生み出すのは難しい。まず基本となる情報やアイディアは、親が子どもに見せたり聞かせたり体験させる必要がある。

今回、彼の斬新な「電車ごっこ」を見るにつけ、改めて「親として子どもにいろいろな知識や体験をさせてあげたい」という思いを強くした。

(2023.06.11)

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