猫カフェは子どもの情操教育に良いのかもしれない

親子でたまたま猫カフェの横を通り過ぎたとき、弊息子タケが「あれ、なあに?」と聞いてきた。屋内に猫がたくさんいるのが窓ガラス越しに見え、それがとても不思議だったらしい。

我が家は、いしが猫嫌いだ。なので親子3人なら猫カフェに入ることはない。でもこの日はいしがいなかったので、「じゃあ試しに入ってみるか」と決めた。

タケはペットショップで猫や犬を観察するのが好きだが、じかに猫と触れ合ったことは人生で一度もない。そのため、カフェスペース内を20匹を超える猫がウロウロし、時にはお昼寝しているシチュエーションにえらく驚いていた。

「そっとだよ。触ってもいいけど優しくね?」

タケにつきっきりで、猫との接し方をレクチャーする。子どもは手加減を知らないので、猫がびっくりするようなことをやりかねない。

猫カフェの場合、店員さんがお客の動向を細かくチェックし、猫にとって不適切だと思われる行動をとっていたらビシッと指導が入るものだ。なのでタケの保護者として、猫およびお店の方に注意されないよう肩の力が入る。

それはともかく、猫が嫌がらないようにそっと頭を撫でたり、猫におやつをあげたり、猫を呼び寄せたり、そういう行為一つ一つはものすごく「相手を思いやる気持ち」を養う、と思った。

今、彼は通信教育の教材絵本で「相手を思いやる気持ち」を学習中だ。その絵本は、ブランコを独り占めするんじゃなくて、お友だちが使いたいと言ってきたら順番に遊ぶようにしよう、という内容だった。大事な話だと思うが、それよりもこの眼の前にいる猫とイイカンジに過ごせるスキルを体得したほうが、よっぽど身になるんじゃないか?と思えた。

学びの場として猫カフェに通ってもいいな、と思ったのだが、タケはほどなく飽きてしまった。1時間単位で課金されるお店なのだが、30分で「おうち帰る」と言いだした。というのは、彼にとっては「この空間で走り回れない。自分が主役で遊べない。猫に気を遣わないといけない」というのが窮屈で面白くなかったらしい。

まあいい、また機会があれば訪れよう。

お会計のとき、僕とタケ、あわせて2名分の料金がしっかりかかったので「おっ」と思った。そうか、子ども料金とか、幼児無料という概念がないんだな、こういう施設の場合は。猫がいっぱいいる空間に滞在する権利にお金を払っているのだから、当然といえば当然だ。予想外の出費となった。

(2023.08.25)

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