電子マネーネイティブの子ども

塀息子タケはおままごとができるようになった。

夕方、幼稚園から息子を迎えに行くと、男の子はプラスチック製の車やレールで遊び、女の子はおままごとで遊ぶ。

女の子は一緒におままごとをして、よくおしゃべりをする。

しかし、男の子はマイペースで一人で遊んでいる。友だちと一緒にプラレールの線路を作っているように見えるが、やがて別々の方向に動き出す。気が変わると、あてもなく歩き回り、違うおもちゃを手にする。

それとは対照的に、塀息子タケは遊んでいるふりをしている女の子たちを覗いているのだろう。自分でも彼女たちの行動を真似し始めた。

“お会計をお願いします “と彼に伝えると、彼は拳を閉じたまま “どうぞ ー”と僕の手にタッチし、”ピッ “と言った。QRコードなどの電子決済を真似ていたのだ。

私が「PayPayで支払えますか?」と聞くと、彼は やっぱり「どうぞー」といい、僕の手を触りながらまた 「ピッ」と言った。

彼は2歳で、まだ「お金」の意味を理解していない。でも、何かお買い物をした最後には、「ピッ」と音が鳴る行為を大人はしている、ということは覚えているようだ。

(2023.09.24)

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