「ちょっと」と言うから自分でご飯をよそってもらうことにした

僕が弊息子タケに、「ご飯、どれくらい食べる?」と聞くと、いつも彼は「ちょっと」と言う。

人差し指と親指をほぼくっつくほどに近づけ、自分の眼の前にかざしながら、「ちょっと」ともう一度言う。いつもそうだ。

以前、「お腹いっぱいになってご飯を残すのは駄目だ」と何度も彼に言っていたので、その影響で「ちょっとずつ食べたい、物足りないならおかわりをしたい」と考えるようになったのかもしれない。それならそれでとても良いことだ。

ただ、この「ちょっと」という主張が案外いい加減で、全然量が少なかったり、逆に食べきれずに残すこともある。

子どもの食欲というのはものすごく移り気で、ノリノリで大量に食べるときもあるし、機嫌が悪くなったり気に入らない食材が料理に混じっていると、お腹いっぱいなわけがないのに「もういらない」と椅子から降りてしまうことがある。

だったら、彼に最初から自分のご飯をよそってもらおう、ということで、最近はダイニングテーブルの上に炊飯器をドンと置き、「食べる分だけ、自分でよそって」と伝えている。

しゃもじという器具は、料理をすくい上げる用途としてはとても特殊なものだ。レードルやスプーンと違って、扱いが難しい。だから、最初のうちは彼がご飯をよそう際は、ご飯をボロボロとテーブルにこぼすだろうと考えていた。しかし、彼の様子を見ていると、案外器用にご飯を自分のお皿によそっている。まるで何度も経験があるかのようだ。

そこで気がついた。ああ、保育園で毎日おままごとをやっているので、そこで鍛えられたんだな、と。確か保育園の部屋には使われなくなった本物の古い炊飯器と、しゃもじが置いてあったはずだ。それで手首の力加減を学んだに違いない。

弊息子タケは、起きている時間の大半を保育園で過ごす。なので、家で見聞きしたことを保育園のおままごとに活かすのではなく、保育園のおままごとで学んだことを自宅の家事にフィードバックしているのだろう。

(2023.11.12)

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