我が家では、部屋の中を掃除する際にブロワーが登場する。ソファの下や洗濯機の裏など、ほこりが溜まりやすい場所に強い風を吹き付けて汚れを強制的に吐き出している。
そのままでは隠れていたゴミが見える場所に出てくるだけなのでむしろ不衛生だけど、引き続いて掃除機を使ってゴミを拾うので、家はキレイになる。
このブロワー掃除術、もっと世の中一般に普及しても良いテクニックだと思う。
弊息子タケは、僕が納戸から掃除機を出してくると、すぐに僕に飛びついてくる。彼は「僕もやる!」と言って、掃除機を僕の手から奪い、そして掃除をやっている真似事をする。
彼がやっているのは、あくまでも「掃除の真似事」だ。2歳の彼は、掃除機が床のゴミを拾うということをまだよくわかっていないし、ゴミを効率的に拾うためには掃除機をどう動かせばよいのか、考えることもしない。なので、最初は殊勝に掃除機を動かすものの、途中で掃除機のスティックを振り回すようになる。「掃除の真似」から、「掃除機を使った、自分なりの新しい遊び」に変わってしまうからだ。
そんな彼は、ブロワーにも強い興味を持つ。どうやら、「ゴー」とモーター音がする物ならなんでも興味があるらしい。
やっぱり僕の手からブロワーを奪い取り、とてもうれしそうな顔をしながらブロワーの引き金を引いてモーターの爆音を奏でている。
彼における掃除ごっこは、掃除機を使った方がわかりやすい動作なので、満足度が高いはずだ。でも、掃除機というのは「床に落ちているゴミを吸い取り、見えなくする」ものだ。一方、ブロワーだと、見つけたゴミを吹き飛ばすことができ、遊びの対象が消えないという楽しさがある。
なので彼は大喜びで、まるで映画「ランボー」でシルベスター・スタローンが銃を構えているようにブロワーを抱きかかえ、「うおおお」と言いながらあちこちのゴミを吹き飛ばしまくっていた。
ホコリが舞い上がって体に悪いので、やめてほしい。
(2023.11.18)
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