ちょっとした突起があるとそこからジャンプしたくなる

家族で街を散歩している最中、ある病院の外周にガードレールがわりに石の突起が等間隔に道路に並んでいるのを見かけた。高さは数十センチ程度だろう。

弊息子タケはそれを見つけると、熱心に一つずつよじ登り、その後両足を揃えてジャンプし、タン!と軽やかに着地していた。

2歳という年頃の子どもは、やたらと足に衝撃をかけたがる。彼らは無駄にその場でドタバタと足踏みしたり、ちょっとした段差から飛び降りたりする。足腰の骨に体重をかけて、無意識のうちに骨を強化するトレーニングをやっているのかもしれない。

こういう足腰に負担がかかる系の動作は、子どもの肉体に物理的な負担がかかるようだ。そんな遊びをした日の夜は、彼はとてもよく寝る。

だから、この石の突起によじ登り、ジャンプするという彼の執着に、親は辛抱強くつきあうことにした。病院一周で全部で70個とか80個の突起が設置されていたと思うが、かれは時間をかけて一つ一つ攻略していた。遠くに飛ぼう、とか片足で飛ぼう、と彼が変な野心を見せたら即座に親がストップする構えでいたのだけど、彼は愚直なまでに一つ一つを丁寧に飛んでいた。

なんでこんなに執着するのだろう?彼の個性なのだろうか?と夫婦で話をしながら様子を見ていたら、向かい側からやってきた別の子どもも、やっぱり突起を一つ一つよじ登ってジャンプしていた。しかもその子どもは小学生だった。どうも、子どもはこういうジャンプがたまらなく好きらしい。

大人になって失われてしまった、ものに対するワクワクや情熱。その一端をここで見た気がした。

(2023.12.03)

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