肉が好き、特に鶏肉が好き

弊息子タケ、鶏の唐揚げが大好物だ。

僕が仕事やらなんやらに疲れ果てた時、憂さ晴らしのために1キロくらいの鶏もも肉で唐揚げを揚げることがある。彼はその揚げたての唐揚げを、目の色を変えて食べる。

「熱いからフーフーして食べなさい」と言ったら、まるで誕生日のろうそくを吹き消すような勢いで、本当にフーフー言いながら唐揚げに息をふきかけている。

夢中になりすぎて、くちびるが唐揚げにくっついてしまっていることがあるくらいだ。

おそらく、彼の食事の様子を見る限り、彼がもっとも興奮してぱくぱく食べる食べ物は「鶏の唐揚げ」と「たい焼き」だ。この2つは、親の目を盗んででも食べる。

もちろん、年相応にハンバーグやソーセージも大好きだ。でも、目の色を変えるほどではない。

「どんなお肉が好き?牛肉、豚肉、鶏肉のうち、どれが好き?」

と彼に聞いてみたいが、そういえば我が家ではほとんど牛肉が食卓に上がらないんだった。なので、この比較を出されても、彼は困るだろう。そもそも、ハムが豚肉だとか、焼き鳥は鶏肉だとか、そういう食材の違いを彼はまだ判別できないはずだ。

あと、彼と喋っていて、あんまり「どれが一番好き?」という質問はしたくないな、と思うようになった。今、「長い・短い」「早い・遅い」など、比較の形容詞をあれこれ教えているところで、「どれが一番か」ということを彼に考えさせるのはおかしいことではない。しかし、安易にそういう質問をして、彼が「◯◯が一番。他はザコ」みたいな思い込みにならないか、僕は心配している。

それは、彼がこのところ特定のものに執着するからだ。たとえば、色は圧倒的に青が好き。何かお絵かきをするときは、青色のクレヨンでひたすら線を描く。服も青が好き。

そして服は、一度「これがお気に入り」と思ったら、その服を延々と着続ける。我が家は洗濯乾燥機があって、寝ている間に洗濯物が全て洗って乾燥まで終わっている状態だ。その恩恵を最大に活かし、彼は毎日ずっとおなじ服を着て保育園に行く。それ以外に服を持っていないのか?と思われるくらいだ。僕が他の服を勧めると、泣いて嫌がる。

そんな性格なので、「どれが一番?」という僕の答えにうっかり彼が答えて、その答えが彼自身の趣味嗜好を拘束してしまわないかが心配だ。

ところで、彼が鶏の唐揚げが好きだということで、じゃあこれならばどうだろう?と連れて行ったのが「世界の山ちゃん」だった。

名古屋名物、鶏の手羽先で知られるお店だ。もちろん、僕らはどっさりと手羽先を頼む。

骨付きの肉なので食べるのは面倒だ。でも彼はいしの手ほどきを受けながら、果敢に一人で食べていた。やっぱり鶏肉は好きらしい。

しかし、2本ほど食べた頃だろうか、彼は「辛い!」と言って手が止まってしまった。胡椒がきいている、酒飲み向けの味付けなので、さすがに2歳児にとっては刺激が強かったようだ。

(2024.01.13)

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