ブランコに戦いを挑み、そして弾き返される

公園で見つけた、背もたれと安全バー付きのブランコ。

まるでジェットコースターのようだ。

子どもがブランコに乗った状態で親が安全バーを下ろしてセットすると、子どもは少々大きくブランコを揺らされても落ちる心配がない。

これまで、塀息子タケはブランコに乗ったとしても、殆どまともに揺れたことがない。自力でブランコを漕ぐことが2歳児だと難しいからだ。そして僕がブランコを揺らしたとしても、彼が落下しないようにと揺りかご程度にしか揺らさない。

それがこのブランコでは、結構力強く揺らすことができる。彼にとっては未体験のできごとであり、とてもとてもはしゃいでいた。彼は「もいっかい」「もっとやって」を連呼し、結局僕は20分もこのブランコを押し続けることになった。

たぶん、三半規管がまだ未成熟だからこそできるのだろう。そんなにやっていたら、吐きそうになるだろうに。

20分のブランコを終えると、さすがに彼は若干へたっていた。ただそれは、嬉しくってケラケラ笑っていたことによる疲労っぽい。

むくりと立ち上がった彼は、ブランコの背もたれに向かってタックルしていった。

するとブランコは反動で彼をドンと押し、彼は地面に倒れていった。

それが面白かったのか、また立ち上がってはブランコにタックル、そして弾き返されることを繰り返していた。

将来有望だな、とその光景を見ながら僕は思った。

(2024.02.28)

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