交通公園で乗り物訓練

この日訪れた交通公園は、足漕ぎの自動車も置いてあった。彼はこっちの方がカッコいいと思ったようで、親の静止を振り切ってとっとと自動車に乗り換えてしまった。

でもこの足漕ぎ自動車は、三輪車よりも動かし方が難しい。三輪車のペダルが前輪にくっついていて、ペダルを漕ぐと前輪が回るというシンプルな構造なのに対し、足漕ぎ自動車はそうなっていない。

三輪車に乗れないタケがこの黒くてワルそうな乗り物を乗りこなせるわけがなく、結局彼はこの乗り物を、つま先で地面を蹴りながら数センチずつ前に進む、ということをやっていた。

この自動車だと、彼の足元は完全に覆われている。なので、親が彼の足をペダルにのせたり、足の動きをアシストしたりすることができない。彼がちょこちょこと自分の足で歩いているのを、両親は「こんな筈じゃなかった」とがっかりした顔で見つめるしかなかった。

また出直そう。どうやったら彼が三輪車に乗るようになるんだ?

帰宅後、タケは家にあるバイクを引っ張り出し、ブーンブーンと足で漕いで狭い家を走り回っていた。こっちのほうが快適に前に進むので自分の性にあっているらしい。

(2024.03.02)

1 2

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください