解像度が低い獅子舞は、むしろ清々しかった

保育園からの連絡帳によると、今日は園に獅子舞がやってきたらしい。

その獅子舞に驚き興奮した園児たちは、思い思いの「マイ獅子舞」を作ったようだ。

弊息子タケ版獅子舞。

なんだこの「二〇加煎餅(にわかせんぺい)」みたいな見てくれは。

目の部分をくり抜いただけの赤い画用紙を顔に貼り付けている。ああ、よく見るとおでこのところに鉛筆で薄くグルグルと円が描かれている。どうやらこれが獅子の毛らしい。

そして緑色のマント。これは正月におせちのお重が包まれていた包装だ。

「僕が考える獅子舞はこうだ」とやりきっている姿に感心した。これが子どもの魅力だな、とつくづく思う。だって、大人だったらこうはできないから。

「獅子舞を作る?えーと、獅子舞ってどんな顔だったっけなあ。どうすれば獅子舞っぽくなるかなあ」と細かいディティールばかり考えてしまい、実際に手が動かない。

それが子どもだと、解像度が低い分、パッと作って実行しちゃう。すばらしいことだ。

なお、この獅子舞には尻もついていた。

獅子舞ってお尻を見せてたっけ?そもそも赤かったっけ?と疑問だが、彼なりの解像度だと、獅子舞というのはこういうものらしい。

いずれにせよ、3歳児だと現実と空想、そして自分の願望がごちゃまぜになって物事を表現する。ディティールが間違ってますよ、と大人が指摘するのは野暮ってもので、彼の獅子舞を今日は目で楽しもう。

(2025.01.10)

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