※2002年春から夏にかけて存在していた「ニュースヘッドライン」コーナーの記事を再掲しています。
■セコムが日本初の食事支援ロボット「マイスプーン」を発表(リンク先現存せず)
食事支援ロボというから、てっきり二本足歩行で、メイドの服を着ていて、「ダンナサマ、食事ノ準備ガデキマシタ」なんて言うのかと思って期待してしまった僕は夢見る28歳(ガンダム世代)。まさかそんな事ができるわけではなく、また無意味でもある。実際セコムが開発したロボットは、UFOキャッチャーみたいな動きをするフォーク動作機器の事だった。
確かに、UFOキャッチャーと似た作りにすれば肢体不自由の人にも楽にご飯を食べて貰う事ができるだろう。でも、何を今更、21世紀の世の中でそんな「ありがち」なマシンがニュース記事になっているのか?というと、そのような商品が過去存在しなかったかららしい。確かに、UFOキャッチャーと同じ動きをされてしまうと、食べものが口にやってくるのは10回に1回とか、食べ物をキャッチしたけど途中でぽろぽろ落ちるとか、それこそ単なるゲームになってしまう。そんなことを延々とやっていたら、食事どころではない。餓死してしまいそうだ。
では今回の機械はどう違うのかというと、ちゃんとセンサーで食べ物の存在を自動検知してつかんだり、フォークを口にくわえたら、すぅっとフォークをひっこめる動作をしたりと、細かいところに気配りをしているという事だ。さすがにUFOキャッチャーではこんな事はやらない。
肢体不自由の人からすれば、この機械は非常に画期的。きっと、よりいっそうの自立ができるということで喜ばれる事だろう。しかし、このごつい機械をテーブルに設置して、アームをうぃんうぃん動かして食事を摂るとなると、さすがに外食には適さない。正直、恥ずかしい。今回のハードウェアが第一世代だとすれば、第三世代、第四世代くらいになると「自分の手で食事ができる支援ロボ」ができてくるだろう、きっと。腕の筋肉、筋に電極を埋め込んで、自分の思い通りに腕が動く。こうなるともうサイボーグの世界になってくるわけだけど、原理からすると不可能ではない話。10年後くらいには、そういう機械が出てくるかもしれない。
で、20年後には肢体不自由者でも「支援ロボ」のプログラムを入れ替えれば、砲丸投げができたり野球のピッチャーができるようになったり(もちろん、フォークボール、カーブなどお手のもの)するかもしれない。ちょっと不気味だけど。
2002/04/30(火) 14:59:31
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