老いた母の携帯メール受信ボックスを開いてみたら

帰省した際、母から「最近、よくわからないメールがいっぱい届くようになって困っているの。みてちょうだい」と言われた。

母親のスマホを拝借し、携帯メール(docomo.co.jpのもの)の受信トレイを開けてみたらこんな状態だった。

これはひどい。詐欺メールに覆い尽くされている。

僕の母はエポスカード(要するにマルイ)を使わないし、Amazonで買い物をすることもない。なので、受信トレイのこの画面の時点で「全部詐欺」だということがわかる。

おそらく、何らかの形で「おかでん母は高齢者だ。詐欺メールのカモになるかもしれない」と犯罪者グループに狙われ、それからというものはこんなに頻繁にメールを送るようになったのだろう。

キャリアメールなんてやめてしまったほうがいいよ、迷惑メールのブロックが面倒だよ、と母親には言っているのだけど、受け入れてもらえない。数少ない、このメールを使ってやりとりをしている友人に「メアド変更となりました」と通知して登録してもらうのが大変だからだ。

歳が80近くにもなると、御本人もしんどいし、周囲の人々もしんどい。なので、現状維持をするのがやっとだ。その結果、こうやって詐欺メールの着信に対処する精神的・時間的なコストが発生してしまう。

薄情な僕は、「ITリテラシが欠けて、やる気もないジジイババアは腐ちて死ね」と思う性格だ。でも、この現状を見ると「そうも言ってられないよなぁ」と思う。

(2024.05.04)