4歳児相手にオセロで勝てない

最近、我が家でオセロを導入した。

これまであまりに彼におもちゃを買い与えていなかったので、それに対する反省がある。

そもそも、共働きで朝から晩まで僕らが仕事をしているので、弊息子タケにおける家庭内自由時間はほとんどない。風呂、ごはん、身支度、絵本読み聞かせ程度で朝も夜も終わりだ。おもちゃがあっても遊ぶ時間なんてないのが実情だ。

僕はそれに対して心を痛めている。だって、彼は家にあるレゴやプラレールにまったく興味を示さず、家でやっていることと言えば「うおおお」と叫びながらソファの上で飛び跳ね、親に「大事なソファの上で飛んじゃダメ!」と怒られる、そんな程度だ。

彼に自発的に何か創作活動(絵を描くとか、粘土を作るとか)をやってほしいのだが、たぶんそうする土壌が彼にはないため、無理。だったら、ということで親とゲームで遊ぶことで彼とコミュニケーションを取ることにした。

結局、子育てというのは保育園なり習い事なりに丸投げしていれば完結するものではない。相当、親が関与しなければならない。当たり前だろって?いや、本当に外注で事足りるものだと思ってたのよ、僕ら夫婦は。

ゲームを買って、ゲームをやるという時間を設けると、その間彼とはみっちり対話ができる。そして彼自身、あれこれゲームに頭を使うようになって能力が鍛えられる。

オセロを買い与えたのは、数を数えること、目に見えない一手先二手先まで読む推察力を養うこと、黒と白のどちらが多いか瞬間的に状況を把握できること、といった能力を身に着けさせたいからだ。

あと、そもそも彼はこういう遊びの際に「負けるもんか!」と言うだけでなく、相手が負ければいいのにといった趣旨の発言をよく口にする。それはゲームを楽しく遊ぶ上でよくないことだよ、楽しく遊べたなら、勝っても負けても「楽しかったね」といえるようにしようね、と何度も教えている。

いざ、やってみてオセロは良いゲームだ。4歳児ならすぐにルールを理解できるというシンプルさが素晴らしい。オセロの石をひっくり返す時、雑に扱うと石の並びがぐちゃぐちゃになる。そうならないように力加減や手の器用さを学ぶ、というのも親からすると嬉しい副次効果だ。

ちなみに彼が人生初のオセロ相手は僕だったのだが、うっかり「ここに置くといいよ」などと助言をしすぎて、初オセロ4歳児を勝たせてしまった。おかでん51歳、とんでもない失態だ。

オセロは、ハンデ戦として弱い相手が先に四隅に自分の石を置いて良い、というルールがあるそうだ。では今度は僕からのヒントはなしにするかわりにハンデ戦でやろう、ということで対戦してみたら、こっぴどく負けた。また4歳児に負けた。

4隅を既に抑えられていると、どんなに盤面を自分の色に染めていても、後半になると片っ端からひっくり返される。こっちは頭を抱えるしかないし、タケは高笑いをするしかない。

その後、4隅のうち3マスに石を予めハンデ戦をやって、やっぱり僕はボロボロに負けた。

次に、4隅のうち2マスのハンデ戦をやって、ボロボロではないにしろ大差をつけて負けた。

次回対戦では、ハンデは1マスだけにするつもりだが、それでも勝てない気がする。さあ、本番はその後だ。ハンデなしになったとき、彼をボコボコにしてやるつもりだが、彼はそのときどういう態度を取るだろうか?

彼の性格上、「勝てないからつまらない。もうやらない」とか言い出す予感がするのだが、そうならないように仕向けていかないと・・・。

以前、神経衰弱で負けたときに号泣したことがある。

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このときは、彼は負けん気が強く、これから伸びしろがたくさんある頑張り屋さんになると思っていた。しかし実際は単に「負けて悔しい。勝たせろ」というだけのわがままだったということが後にわかってきた。

勝つためには努力、工夫が必要だよ!ということを、オセロを通じてわかってもらいたいし、なによりもゲームを楽しむという姿勢を身につけて欲しい。

・・・って、なんで親がここまで手取り足取り、子どもの遊びにちょっかい出してるんだよ。これが21世紀風なんだろうな。ああ疲れる。

(2025.05.28)

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