ノンアルコールビール新味を探す旅に出た。
先日、キリンの「本格醸造 ノンアルコール ラガーゼロ」が出たというニュースを「ワールドビジネスサテライト」で見て、これは試すしかない、と。
店で探してみたら、ラガーゼロだけじゃなく、サントリーの「ザ・ベゼルズ」という初めて聞くノンアルコールビールも手に入った。お前、いつの間にデビューしていたんだ。知らなかったぞ。
いままで、サントリーは「オールフリー」「からだを想うオールフリー」の2種類のノンアルコールビールを販売していたが、3種類目も出してきた。
いつの間にか、国内ビール大手各社は、複数のノンアルコールビールを出す時代になっていた。良い時代になったものだ。あ、でもサッポロだけは1種類のままだ。

今回、昔から見かける「ハイネケンゼロ」「ヒューガルデンゼロ」も並べて、せっかくだから全部飲み比べしてみた。
まずはラガーゼロ。
原材料表示を見てみた。
麦芽(外国製造または国内製造〈5%未満〉)、スターチ、コーン、米、大麦、水あめ、ホップ / 炭酸、香料、酸味料、甘味料(アセスルファムK)
という構成だ。
「水あめ」が入ってるのが特徴的。発泡酒や第三のビールで「糖類」が成分表に書かれている商品があるが、それと似たようなものだろうか。甘味を追加して、味の太さを押し出そうとしている。
ラガーゼロの栄養成分(100 mlあたり)は、
エネルギー21 kcal、たんぱく質0.3 g、脂質0 g、炭水化物5.1 g(うち糖質 5.0 g)、食塩相当量 0〜0.02 g。
このカロリー感と糖質量を見ると、ゼロビールとしては結構「飲みごたえ型」だ。
次にザ・ベゼルズ。こちらの原材料は
麦芽(外国製造)、ホップ、スピリッツエキス(ノンアルコール)、食塩 / 炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、苦味料
だ。
栄養成分(100 ml)は
エネルギー 7 kcal、炭水化物 1.9 g(うち糖質 1.8 g)、食塩相当量 0〜0.04 g
特徴は、ビールに近づけるために「熟成技術」と「スピリッツ原酒を脱アルコールしたスピリッツエキス」を使って、香りと奥行きを出そうとしている点。この製法的な工夫が、「ノンアルコールながらビール風味を目指す」姿勢を感じさせる。
ハイネケンゼロ、ヒューガルデンゼロの成分は、本物のビールに近づけようという意思が感じられる。ハイネケンゼロは香料、pH調整剤を足しているけれど、麦芽とホップをメインに据えている。ヒューガルデンゼロは・・・もともとのヒューガルデン自体がオレンジピールとかコリアンダーシードとか、ややこしい成分だけど、それもちゃんと踏襲している。
この二種類は、他のノンアルコールビール以上によーく冷やして飲む必要がある、と僕は感じている。中途半端に冷えている程度だと、甘すぎると感じるからだ。特にヒューガルデンゼロは、「ジュースか!?」と一口飲んで驚いたくらいだ。でも、ガッチリ冷やすと、甘さからくるくどさは消せる。

ラガーゼロを飲んでみたが、なにせ僕がお酒をやめてからはや12年。キリンラガーの味自体を全く覚えていないので、「ラガー」の名を冠するほど似た風味なのかどうか、さっぱりわからない。
ただ、キリンが既存製品の「零一」同様、飲み応えのある味を好んでいるのだろうな、というのはわかった。
「ザ・ベゼルズ」は、ホップの香りがしていい感じ。スピリッツをわざわざ入れているのは、アルコール飲料っぽい風味にするためで、確かに同社の「オールフリー」と比べて、コクがある。ただ、これが「熟成の旨み」なのかどうかは、謎だ。何を熟成したのだろう。
だが、味だけで満足できないのが僕の性癖。各製品、カロリーがゼロではない。大抵、数キロカロリーでも入っている。ラガーゼロで言えば「21 kcal/100 ml」という表示がある。
仮に350 ml缶で換算すれば、70〜80 kcal前後は確実にある。
ザ・ベゼルズなら 7 kcal/100 ml、糖質1.8 g ということで、350 ml換算だと 24.5 kcal、糖質6.3 gあたりになる。
僕は酒を一滴も飲まないが、ノンアルコールビールには「酔わない飲み物なのに、余計なカロリーを取らされない安心感」が欲しい。
もしカロリーが入るなら、むしろ食べ物、たとえばデザートでカロリーを取る方が満足につながる。「ノンアルコールビールでカロリーを稼ぐくらいなら、プリンを食べたい」くらいの感覚だ。
だから、どれだけ風味が良くても、カロリーがあるとグラッと来る。「ゼロ」と付いていても、それは「アルコールゼロ」であって、カロリーゼロとは別物なのだ。
飲み比べた結果、僕の中の結論はこうだ。
- 味重視なら → 物珍しさもあって、いまのところ「ザ・ベゼルズ」をもう少し飲んでみたい
- カロリーゼロ感重視なら → ドライゼロが安心
これまでも、「ヴェリタスブロイ、美味いじゃないか!」とケース買いした時期があった。「グリーンフリーがホップの風味が爽快で気に入った!」と思った時期があった。このときもケース買いをしていた。しかしどれも継続しなかった。カロリーが気になったからだ。
結局、ゼロカロリーの安心感と、強めの炭酸がもたらす爽快感から、アサヒのドライゼロを飲み続けている。今回の飲み比べの結果をもってしても、僕の中ではドライゼロが不動の地位だ。正直言って、そんなに美味い飲み物だとは思っていないけれど、爽快さと安心感はこれにまさるものを見いだせていないのが現状だ。
【余談】
これまで、「こいつァ美味い!」と心底思ったノンアルコールビールは、「ビアデザミー」だけだ。ただ、非常に高い商品のため、飲んだことがあるのは一度限り。だから、自分の中で美化しているのかもしれない。今もう一度飲んだら、全然違う感想を持つかもしれない。1本700円以上!
(2025.09.30)

コメント