肺炎で伏せっている間に超生命体飲料「ライフガード」と「アリナミンパウチ」を飲み比べ

仕事のしすぎで肺炎になった。

今年上半期は、僕が会社員として労働基準法および労使協定が許容するギリギリの限界まで働いていた。深夜手当も休日手当もつきまくった。その結果が免疫力低下と体力低下、そして肺炎なのだから、本当にやってられない。

人間、39.6度の熱が3日出るとさすがに参る。
1日2回までですよ、といわれて処方されたロキソニンだが、薬剤師の指示を無視して6時間おきに飲むと、その間に熱が上下3度急降下・急上昇するので余計に参る。

寒くて毛布を被っていたかと思ったら、今度は暑い暑いと毛布を投げ捨ててタオルケットに持ち替え、冷房を強くする。これが3時間おきに続くので、「朦朧と一日中寝て過ごす」ことさえできやしねぇ。しかも終始うなされっぱなしだ。

妻子は三連休だけど僕が身動きつかないなら、と実家に帰ってしまった。もちろん僕は喜んで彼女らを送り出したのだけど、病人一人が家に取り残され、自分は一体何のために生きてきたのかと唖然とした。

ふらつく足で病院に行ったあと、薬の処方ついでに買ったものがこれ。

妻のいしがいたら「まあ・・・」と呆れるであろうものを、今誰もいないうちに買っておこう、という気持ちが働いた。

ライフガード。

まだあったのか。少なくとも僕が大学1年生のときにはすでにあった飲み物なので、とんでもなく長寿な銘柄だ。一部の定番商品を除き、清涼飲料水というのは思った以上に栄枯盛衰が早い。10年、20年と続く銘柄というのは稀有な存在だ。

ましてや、ライフガードなんてイロモノ系の飲み物だし。

そもそも、「チェリオ」という製造販売メーカー自体が、狙ってか狙わずかしらないけれどB級感漂う会社だ。ただ、学生時代、チェリオの自販機があったら喜んでそこでジュースを買ったものだ。他の自販機よりも飲み物の値段が安かったからだ。

今回、たまたまライフガードが売られているのを目にし、朦朧とする頭で「まあ、こういう時じゃないと買う機会はないだろうし」と手にとってみた。基本的に僕はカロリーが含まれるジュース類を買うことはしない。カロリーゼロのノンアルコールビールか、お茶か、コーヒーだ。でも、病気で食事もままならない今ならチャンスだ。

それにしても、僕が知ってるライフガードと比べて一層怪しい雰囲気を醸している。700mlという、ペットボトル麦茶よりも無駄にデカいサイズなのも面白さ倍増だし、ロゴのデザインがファミコン時代のゲームタイトルロゴのようだ。

「超生命体飲料」なんて悪ふざけで調子に乗ったサブタイトルがついている。昔はこんなサブタイトル、なかった。確か「バイオニックドリンク」かなにか、シンプルな表現だったはずだ。それでさえ、「バイオニックってなんだよ?」というツッコミどころだったのだが、今はさらに怪しさを増している。

トレードマークの迷彩柄は相変わらず。ただ、謎のマスコットキャラクターが描かれていたり、「ライフガード」と描かれたロゴから炎が立ち上がっていたりと情報過多になっていて、迷彩は相対的に目立たなくなっていた。

病んでいるときにこれを見ると、頭がクラクラしてくる。疲れる。

100mlあたり37kcal。

けっこうなカロリーだ。これ1本をごくごく飲み干すと、259kcal摂取ということになる。

普段の僕だったら、怖くてこういう飲み物は買わない。日常生活で、アイスクリームとかポテチといった大変にけしからん食べ物をストレス発散のために常食しており、飲み物でカロリーを追加するのはさすがに自殺行為だと思っているからだ。

病んでいる今だからこそ、飲む。こういうポジティブな気持ちになれるなら、病が快方に向かうのは早そうだ。

なお、想像をはるかに超えるハイカロリーでネットの話題をさらった新しいドリンク、「ギルティ炭酸」と標榜して売っているアレを買おうとは思わなかった。単にカロリーを摂取したいんじゃないんだ。あと、広告代理店の言いなりにはなりたくない。

ちなみにこのライフガード、「7つのビタミンと7つのアミノ酸に、はちみつとローヤルゼリーを加えた」と銘打っている。どうやら、方向性としては健康飲料らしい。

しかし、怪しいパッケージと、やっぱりここにも登場する「バイオニック(超生命体)飲料です。」という謎のドヤりから、結局この飲み物はおもろい系なのか、真面目系なのかわからなくなっている。すごい立ち位置の飲み物だ。これがもう20世紀から続く御長寿飲料なのだから、驚きだ。

ついでに、チェリオって大阪の会社だと思っていたけど、今は違うんだな。本社は京都、工場は滋賀だった。いつの間に。

味は、今どきのエナジードリンクと比べてずいぶんとマイルドだった。ギラギラしておらず、飲みやすい。パッケージのくどさとは真逆だ。
エナジードリンクではないのだから単純比較に意味はないが、こういう清涼飲料水も悪くないな、と今更思った。ただし肺炎で一人寝込んでいてうなされている最中の人間の感想だ。


調剤薬局の隣にあるドラッグストアで、ワゴンセール状態で山積みにされていたのがこれ。

アリナミンといえば、80年代90年代に一世を風靡したといって過言ではない、栄養剤だ。テレビCMが大量出稿され、かなりの家庭にこの栄養剤は浸透していた。我が家の食卓にも錠剤の瓶が置いてあった。僕も、受験勉強で疲れていると母親が判定したときは「飲みなさい」といってアリナミンまたはQPコーワゴールドが差し出されたものだ。

それ以降飲む機会なんて全くなかったのだけど、まさかこういうスパウトパウチで売られているとは知らなかった。

エナジードリンク全盛のご時世、アリナミンってどういう立ち位置なんだろう。もともとビタミンB補給のためのビタミン剤なので、「翼を授ける」系の世界観とは全然違うのは間違いないのだけど、じゃあどう棲み分けるのか。

というか、さっきから僕は頭がクラクラしている。朦朧としているせいなのかなんなのか、類似した2つの商品の違いがまったく理解できないからだ。

「疲労の回復・予防に」という商品と、「集中力の維持・改善に」という商品がある。なるほど、言いたいことはわかる。どっちかというと、「疲労の回復」と銘打っているのは昔ながらの栄養ドリンクで、「集中力の維持」を銘打っているのはエナジードリンク的な成分なのかな・・・と推測する。

しかし混乱するのが、両方ともビタミンB2・B6、タウリン、ローヤルゼリーが入っていることだ。「疲労の回復」のほうにはさらに「抗疲労成分フルスルチアミン」という記述があって、おっ、ここが2つの商品の違いなんだな?と一瞬思わせる。
ところが、「集中力の維持・改善に」商品は、そのタイトルのすぐ下に「抗疲労成分フルスルチアミン」と書かれていて、結局どっちも主要成分は同じ、ということらしかった。

しかもカロリーまで一緒。109kcal/袋。

裏の成分表を見れば、成分の何を細かくいじれば「集中力」に効くのか、「疲労」に効くのか、この会社の意図が見えてくるはずだ。

・・・が、字が細かすぎて読む気が失せた。こっちは病人だ。こんなの、読めるか。

味の違い?いやもう、この手のパウチってギューっと握りしめて、あとは中途半端に隅っこに残らないようにギュンギュン吸い上げておしまい、という飲み物だ。全然味わってない。悪くない味ですよー、という、極めてつまらない印象しか残らなかった。

効果?無理でしょ、この商品に本当に効果があったとしたって、もともとの僕の体調が肺炎球菌だかマイコプラズマだかで犯され(原因は現在血液検査中)絶不調。ライフガードにしろアリナミンにしろで若干底上げされたって、良くなったと感じるレベルではない。

スマホをポチポチいじって暇つぶしをするほどの気力体力もない状態で伏せっていたので、目と頭を使わない程度の娯楽としてまあまあ楽しめた。
「おかゆの食べ比べ」なんてやるのは病人にとってしんどいけど、飲み慣れない健康風飲料をこの際試してみる、というのは楽で良かった。

(2026.07.21)

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