ゆず湯に困惑

ゆず湯と弊息子

弊息子をお風呂に入れるのは毎日僕がやっている。

そのせいで、乳児にあるまじき熱い風呂に彼は早い段階から親しんでいる。僕が、熱いお湯にザブっと入ってサッパリした気分になりたいからだ。給湯器の設定温度は44度。でもたぶん、お湯が冷めるので実際は43度くらいだろう。それでもこの熱さに馴染める子供というのはあまり多くないのではないか?

いずれは子供と温泉めぐりをしたいと思っているのだけれど、草津温泉のような高温・強酸性のお湯に行けるのは相当先になるだろう。でも、熱いお湯耐性は少し付いたかもしれない。

冬至の日、ゆずを湯船に浮かべてみた。タケにとっては初めての「何か水面に浮いているもの」との遭遇。しかも、何やら嗅いだことがない柑橘の匂いがする。

そのとき、彼はこれまで親が見たことがない、苦笑のような、困惑しているような、嬉しいような、なんともつかない表情をした。

生後9ヶ月になるタケは、特に赤色やオレンジ色といった暖色系の色によく反応する。たぶん、子供なりの視力だと、暗い色よりも視認性がよいのだろう。

で、ゆずをキャッチしようとする。しかし、ぷかぷか浮いているゆずは、逃げる。すすすっと水面を移動したり、沈んだり。ますますタケは困った顔をする。「なんだこれは!嬉しい!」という感じではない。それでも、なんとしてもゆずを捕まえようとする。夢中だ。

しばらくして、右手でゆずをキャッチすることができた。しかし、もう一個のゆずを取ろうとすると、手にしたゆずが逃げてしまう。彼は相当混乱したようだ。どうすれば2つ同時にゲットできるのか・・・?と。

初日はここで終わり。熱いお湯なので、長湯は無用だ。

あまりにタケがゆずに夢中になるので、次の日も引き続きゆず湯にした。すると、今度は両方をキャッチすることができた。キャッチして、口に持っていって舐めてみる。ここでまた変な顔をする。そりゃそうだ、苦いだろう。それでも、目の前にゆずがある限り、彼はゆずをキャッチする。日に日に、だんだん上達していった。

三次元でゆずの位置を捕捉できるようになったようだ。回を重ねると、暗中模索っぽい感じではなく、シュッと手を伸ばし、ゆずが逃げる前にキャッチできるようになった。まるで、トンビが頭上から急降下して獲物を捕まえるかのようだ。

親としては弊息子の成長が嬉しい一方、もっと難易度を上げたくもなる。彼をポジティブに困らせてやりたい。

年末、実家に帰省したとき、それは実現した。

実家には、姪たちが使った大小4つの黄色い樹脂製アヒルが置いてあった。お風呂遊び用のものだ。4つ!これはいい、4つのターゲットに対してタケはどのように対処するのだろう。イージス艦のように、同時に複数の目標を迎撃できるかどうか。

アヒルが4匹浮かんでいる湯船にタケをいざなってみる。すると、彼はやっぱり困った顔をした。これはなんだ、と。そして、まずは一番近いところにある1つ目のアヒルを捕まえる。ここまではいい。しかし、1つ目のアヒルを捕まえるためにお湯が揺れ、残り3匹がランダムに動いてしまう。タケは目標を見失い、一瞬動揺の顔になる。子供でも、「おっ!?」と驚いているのは顔色でわかる。

しばらく「捕まえそびれて、アヒルがさらに遠くに逃げる」を繰り返したあと、2匹目も捕まえることができた。その間に、何度も捕獲済みのアヒルを逃しているけれど。初日はここで時間切れ。

次の日、彼はなんとしても4匹ぜんぶのアヒルを捕まえようと意を決したらしい。すでに2匹捕まえていても、さらに3匹目、4匹目の獲得を目指す。いや、無理だって。あなたの手は右と左で2本しかないのだから。

すると、彼はすでに捕獲済みのアヒルを脇と胸元で抑え込み手をがら空きにし、3匹目、4匹目の捕獲を成功させたのだった。やるな!そうきたか。

じゃあ、そこまでして捕まえたアヒルをどうするの?と思うが、特に何をするわけでもない。「目の前にアヒルがあったので捕まえました」以上の意味はなさそうだった。

子供の好奇心というのは本当に不思議だ。

いずれ、5匹目のアヒルを投入し、彼にさらなる創意工夫を育ませたい。

(2021.12.22)

コメント

  1. おかでん より:

    幸せ太り、というよりコロナ太りですね。テレワーク主体ですから。

    あと、弊息子の存在のために行動時間や範囲がものすごく限定されてしまうため、それで太ったのもあります。

  2. ネーマ より:

    ううう、もともと膨らんだり痩せたり激しい人でしたが、
    最近は膨らみ気味?
    いや、まあ、それなりのお年だし、幸せ太りなんだろうな、
    という雰囲気ですし。

    いろいろ充実した日々みたいですね。

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