高みへ、より高みを目指して

弊息子は、親が視界から消えるとすぐに号泣してハイハイしながら家中を探し回る。

じゃあ、いつも親にべったりなのかというとそうでもない。親が近くにいる、自分を見てくれている、ということを理解すれば、勝手に一人で遊び始める。

「一緒に遊んで!」と、一人遊びができなくてひたすら親が疲弊する状態になっていないので、大変助かっている。

ただ、彼の興味というのがどこに向かうのかはよくわからない。相変わらず加湿器を押し倒そうと日々画策しているし、本棚から絵本をドスドスと落としているし、隙あらばテレビのリモコンとティッシュペーパーは最高の標的だ。

彼の中には、「少しでも高いところに行く」ということに興味があるようだ。部屋の片隅に置いてある、高さの低いソファによじ登ることを最近になって身につけた。お前、「めり込んでいるのか?」というくらいの短足だったのに、ここまでできるようになったんか。

よじのぼったからといって、ドヤ顔を親に見せつけるでもなく、クッションを振り回すでもなく、ただただ、じんわりと満足しているようだ。不思議な光景だ。

そういえば自分だって、子供の頃はジャングルジムによく登ったものだ。上に登ったからといって何があるわけでなくても、てっぺんに行きたがったものだ。「馬鹿と煙は高いところに登る」というけれど、子供と猫もその仲間に加わってもいいと思う。

(2022.01.20)

コメント

コメント一覧 (2件)

  • オカ・デウス、いつも興味深く拝見しております。
    正直なところ、結婚願望がカケラも無く小さな子どもがあまり好きでもない自分がこんなにも更新を楽しみに待ち望むようになるとは当初思ってもいなかったです。
    これはやっぱり、コーナー立ち上げ当初に隊長がおっしゃってたように、いわゆる育児ブログ的な文章ではなく、どちらかというと「子供の成長を見て、自分がどう感じたか、何を思うか」がメインだからなのかな?と。
    観察からの気付き、というのは子どもと老人という違いはあれど自分の仕事に通じるところもあり、「自分ももっと皆の様子をしっかり見て、些細な変化も見逃さないようにしないとな」なんて思ったり。
    …まあ、タケくんが文句なしに可愛いから、という単純な理由が一番大きい気はしますけど。ド〇えもんの上着が本当によく似合い過ぎで毎日ニマニマしながら写真を見てます。っていうとなんか怪しい人みたいだな。
    ところで今回だけカテゴリが「へべれけ紀行」なのはミスですかね?それとも高所に上がる内容なのでそのカテゴリなんだろうか、なんて深読みしちゃったりして(笑)

  • カテゴリ誤り、指摘感謝です。何も設定しないと「へべれけ紀行」コーナーに投稿する仕掛けになっているので、ついうっかり。それくらい、このサイトは旅行記が多いんですが今年に入ってからはオカ・デウスが一番更新頻度が高くなった。

    高齢者さんを相手にしていて、いろいろ考えることはあると思います。しかし、その多くは「老い」と「人生の終末」ということから避けて通れない。深刻さが伴うので僕はたぶん取り扱えないテーマです。「かなりのお歳なのに達者な方で」などという切り口で語った時点で、既にその他の老いた人たちと比較している。

    僕がここまで気楽に子供のことを観察し、あれこれ考えたことをかけるのは、子供がまだ未分化でまだまだ可能性がたくさんある存在だからでしょう。もちろん、親ガチャという言葉があるように、僕の子として産まれた時点である枠組みの中に組み込まれてしまっているわけだけども。

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