ステーキ肉を手づかみでムシャムシャ食べる(そしてその後、口から出す)。

僕たちがコストコに行くと、多くの場合精肉コーナーで「リブフィンガー」を買う。リブフィンガーとは「牛ハラミ中落ち肉」のことで、40センチくらいある棒状の肉がずっしりと束になってパック詰めされて売られている。

その肉1本ずつがまるでヘビのようなサイズ感なので、食べごたえがある。「今晩は一人一本、リブフィンガーを食べよう!」と朝に大決定すると、家族一同夕食が待ち遠しくなる。そんな贅沢な食材だ。

この肉を、弊息子タケも好んで食べる。彼はここ数か月、食べ物を咀嚼できるだけの歯が生え揃ってきたことを良いことに、塊肉も食べるようになった。

ハンバーグとか肉団子ばっかりを好むのは子どもといえども軟弱、と僕は思っているので、こうやって塊の肉に果敢にチャレンジする息子を頼もしく見守っている。

ただし、子どもにこういう肉を好まれたら、わが家の家計は食費がかさむけれど。

肉の塊を彼に与えておくと、食事が平穏になる。タケは好物が食べられて大満足だし、親はタケがモグモグと肉をひたすら噛んでいる間、ゆっくりと食事と会話ができる。

彼は、噛み切るのが難しい肉を噛んで噛んで、肉汁を搾りとった後に肉の繊維をお皿に吐き出す。まだ、ごっくんと飲み込むことが難しいからだ。

胃袋に入らないと、彼のお腹は満たされないのではないかと親は心配になる。でも、彼にとっては顎が痛くなるレベルで咀嚼を続けているので、もはや満足しているようだ。ほほえみさえ浮かべている。

子どもにこんな贅沢をさせるのは良くないかもしれない。だって、その後、「リンゴ!」と叫んで、母親にデザートのリンゴを要求するのだから。肉の脂でべたついた口をリンゴでさっぱりさせたいらしい。

(2023.01.29)

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